虎の独走を阻む〝天敵〟が、横浜で牙をむいた。セ首位の阪神は5日のDeNA戦(横浜)に7―11で敗れ2連敗。8回に4点を返したものの、内容は完敗だった。自慢の投手陣がマシンガン打線に蜂の巣にされ、後半戦初のカード負け越しが決定。先発の高橋は4回5安打、今季ワーストの6失点でまさかのKOを喫した。2番手の早川も2回8安打5失点と大炎上し、大勢は決した。

 敗戦後の藤川球児監督(46)は「ミスをした方が負ける。そういった展開になりましたね」と、いつも通り言葉少な。それでも淡々とした口調からは、独走態勢を築けそうで築けないもどかしさがにじんだ。

 この日、2位・巨人が広島を下したため、TG両軍のゲーム差は再び1に縮まった。シーズンは残り47試合。1試合ごとの勝敗の重みは日を追うごとに増していく。

 そして、ここにきてDeNAの存在が厄介になってきた。セ・リーグの他4球団には全て勝ち越す藤川虎だが、この敗戦で相川ベイには7勝8敗と唯一の負け越し。前夜4日のカード初戦は、最後まで後手に回って0―1の惜敗。この日は頼みの高橋を打ち崩されるショッキングな負け方となった。

 球団OBは「今季のDeNAは阪神戦になると妙に勝負強くなる印象があるんだよ。守備シフトがハマることが多いし、走塁判断もよく当たるイメージ」とボヤく。データ重視で知られる同球団だが、「それだけじゃない。選手たちそれぞれの感性という部分も大事にしていますよ」と、虎狩りが板についてきた敵将・相川監督はニヤリと笑う。

 今季のDeNA戦は残り10試合。そのうち6試合が最終盤の9月に組まれている。課題だった投手陣の整備にメドがつき、エンカーナシオンの加入で打線も活性化。「今、一番強さを感じるチームかもしれない」と他球団スコアラーも警戒するほどで、チーム内には活気が戻り、さらなる上位進出へ士気も上がっている。

 優勝争いの行方は巨人との直接対決だけでは決まらない。残された相川ベイとの10試合こそ、藤川虎にとって最大の正念場となるかもしれない。