ブルージェイズの岡本和真内野手(30)がまた新たな歴史をつくり上げた。14日(日本時間15日)に本拠地トロントで行われたタイガース戦で一時逆転となる2試合連続の33号3ラン。昨季、鈴木誠也外野手(32=カブス)が打ち立てた日本選手の右打者のシーズン最多本塁打記録を塗り変え、歴代トップに立った。

 まさに完璧なひと振りだった。一挙4点を失い、2点ビハインドに変わった直後の7回だった。二死一、二塁の場面で相手4番手右腕・フィネガンが真ん中高めに投じた95マイル(約153キロ)のフォーシームを完璧に捉えた。31度の角度で左中間方向へ打ち上がった大飛球に誰もが柵越えを確信。バットの破壊音が場内に響き渡った瞬間に二塁走者だったスプリンガーはバンザイして雄たけびを上げ、ベンチもお祭り騒ぎ、本拠地のファンは総立ちで2階席に飛び込んだ会心の一発に喜びを爆発させた。

 本塁打を祝い、球場内の照明を暗転させるなどの演出も行われたが、ダイヤモンドを一周した岡本だけは無表情。淡々とすべての塁を回って仲間たちから祝福を受けた。試合の決着がつくまで感情の起伏をほとんど出さないのは巨人時代から変わらないが、まさに興奮のるつぼと化しただけに周囲との〝温度差〟が際立ち、米ファンは「岡本はクールだ」「ルーキーとは思えない風格だ」といった声をSNSに投稿した。

 ポストシーズン進出を目指すチームは岡本の劇的な一発ですぐさま試合をひっくり返したが、8回に同点に追いつかれ、9回には守備の乱れから失点して5―6で痛恨の敗戦。岡本はすでに球団の新人最多本塁打記録、昨季までの打点記録(84打点)も更新し続けているだけに総力の結集が求められる。