最大「15」の借金をのみ込んだDeNAが、秋の主役へ名乗りを上げた。14日の巨人戦(横浜)に4―3でサヨナラ勝ち。4時間43分、延長12回に及ぶ死闘を制し、ついに勝率を5割へ戻した。
幕切れも、今の勢いを象徴していた。3―3で迎えた12回に先頭・松尾が二塁打を放ち、林が申告敬遠で無死一、二塁。続く古市の送りバントを処理した巨人の守護神マルティネスの一塁送球が大きくそれ、その間に二走の松尾が生還した。
相川亮二監督(50)は「こういう展開では守備で粘るしかいない。自分たちも緊張感がある中で、ピッチャーも野手もいろんなものが崩れるっていうのは当然あり得る。そういう中でなんとか粘れた。本当に粘り勝ちだと思う」とナインをねぎらった。
6月まで27勝42敗2分け、勝率3割9分1厘と低迷したチームが、7月以降は36勝21敗1分けと一変。6連勝で勝率5割へ戻し、最後までどちらへ転ぶか分からない接戦まで勝ち切るあたりに、現在の充実ぶりがにじむ。
ただ、セの他球団関係者は「夏以降に調子を上げてくるのは想定内」と驚かない。歴史を振り返ればベイスターズは勢いに乗った時、とりわけ短期決戦で恐ろしい存在となる。
横浜時代の1998年、28年ぶりの日本一に輝いたチームはリーグトップの642得点をマーク。打ち始めたら止まらない〝マシンガン打線〟が球界を席巻した。リーグ3位から日本シリーズへ進んだ2017年もセ2位の597得点。3位から下克上で日本一に駆け上がった24年は同1位の522得点を記録した。17年、24年はいずれも強力打線の勢いをクライマックスシリーズへ持ち込み、勝ち上がった。
「脅威、怖さという点では、阪神と変わらない。ピッチャーはかなり神経を使う打線」(同関係者)。9月は9勝2敗で計52得点。シーズンでも計504得点はリーグトップだ。勢いを味方につけたベイ打線は、過去の栄光を知る宿敵たちへ確かな重圧を与えている。
2年ぶりの日本一へ――。静かに牙を研ぐDeNAから、再び〝栄光の香り〟が漂い始めた。












