ついに出た! ホワイトソックス・村上宗隆内野手(26)が5日(日本時間6日)、本拠地シカゴでのツインズ戦に「3番・一塁」で先発出場し、17試合ぶりとなる30号2ランをかっ飛ばした。シーズン30本塁打の到達は日本選手では史上4人目、メジャー移籍1年目では初めての快挙だ。チームは昨季まで年間100敗以上。村上は負け犬根性が染みついたナインを奮い立たせ「戦闘集団」に変えた〝革命児〟として球団幹部からも高い評価を得ている。

 和製大砲のバットから放たれたアーチに本拠地レート・フィールドのファンが大熱狂した。初回一死一塁で迎えた第1打席だった。相手先発右腕・ブラッドリーがカウント2―2から投じた5球目のスプリットにうまくバットを合わせた。

 ストライクゾーンの外角ギリギリに逃げるように切れていった一球をドンピシャのタイミングで捉えると、打球は高々と舞い上がり、左翼フェンス後方にあるブルペンに着弾。8月18日(同19日)にカブス戦で、敵地リグリー・フィールドの左翼上部にある大型ビジョンを破壊する29号を放って以来の一発に思わず村上の表情からも笑みがこぼれた。

 30号到達は松井秀喜、大谷翔平、鈴木誠也に続いて日本選手で4人目。8月下旬から不調に陥り、期待された一発から遠ざかっていた中での快音だった。

 チームはア・リーグ中地区の首位。昨季までの戦いぶりを見れば、考えられない〝番狂わせ〟だった。2023年から昨季まで101敗、121敗、102敗と散々たる結果。勝率は3割台に低迷し、24年に至っては2割5分3厘と10試合で3勝できるかすらも怪しい没落ぶりだった。それが今や堂々の地区首位。この激変ぶりは村上によってもたらされたと球団幹部が認めている。

 村上との契約延長交渉を進めるクリス・ゲッツGMは「ムネはこの組織に非常に重要な存在だ。本当にそうだ。彼がいたからこそ、我々は今年成功を収めることができている」と発言。さらに「彼の存在は、ここにいる他の選手たちが自信をつけ、試合に勝てる確信を持てるようになった。それは間違いなく我々が感謝するべきことだ」と「MLB公式サイト」などに語っていた。

 昨季までであれば、毎日のように重ねた敗戦が日常の光景となり、いつしか負けることが当たり前となっていた。しかし、村上がバットだけでなく1年目にしてナインを鼓舞するリーダー格となったことで、周囲の選手たちの闘志も呼び覚ましたというわけだ。

 この日は節目の一発もむなしくチームは4―6で逆転負け。弱小球団に革命的な変化をもたらした大砲を中心に、まだまだ白星を積み上げ続ける。