もう限界なのか…。投手復帰を目指すドジャース・大谷翔平投手(32)が重大な岐路に立たされている。30日(日本時間31日)に予定された約2か月ぶりの登板は、コンディションが整わず消滅。復帰計画は事実上の白紙に戻り、打撃に悪影響を与える懸念から一時的な二刀流の〝廃業〟を求める論調も強まっている。
上りかけたマウンドが再び遠のいた。ロバーツ監督は29日(同30日)に大谷が31日(同31日)の敵地でのタイガース戦に登板せず、今回の遠征を終えた後に復帰プランを練り直すことを明言。左ヒザの炎症に加え、右上腕二頭筋の違和感で7月3日(同4日)のパドレス戦が最後の実戦マウンドとなっている大谷にとって、手痛いブレーキとなった。
一方でロバーツ監督は打撃への影響を否定。復帰計画の中断についても「ロサンゼルスに戻って、彼の体調がどうなっているかを確認してから考えていきたい」と消極的で、大谷の最大の武器である二刀流に戻れる可能性を模索していく構えだ。
ただ、すでに一進一退を繰り返してきた投手復帰が目前でとん挫したことにより、チームが目指す10月のポストシーズンでの二刀流完全復活には懐疑的な目を向けられている。
米スポーツ専門局「ESPN」は「大谷は日曜日に1イニングだけ投げ、その後数週間にわたって徐々に投球回数を増やしていく予定だった。これは昨夏に2度目のヒジの手術から復帰した時と同じ手法だ。もし日曜日に先発登板していれば、シーズン終了まで5度の先発機会を得られ、10月までに通常の先発投手と同等の負荷に耐えられるように調整する時間的な余裕もあった。しかし、現時点でその可能性は極めて低い」と伝えた。
これまでのように打者としてプレーしながら投手復帰を目指せば、肉体的な負担もかかり続けることになる。前日28日(同29日)に〝最終調整〟で入ったブルペンで投じたのは20球程度で、同局は「通常の登板間隔で投げる投手より10~15球少なかった」と万全の状態には程遠いとみている。
登板日やブルペン入りの予定がたびたび変更されてきた経緯もあり、もはや投手としての活動を完全に停止し、打者に専念させるべきとの論調も強まっている。
米サイト「トレード・ルーマーズ」では「ドジャースは投手としての大谷がいなくても何とかやっていけるかもしれないが、打者としての大谷は欠かせない」と主張。先発陣は緊急補強したスクバルや山本、スネル、グラスノーら実力者がひしめいているだけに、打者としての調整が優先されるべきとした。
また「ベースボール・ナウ」は「ドジャースは大谷翔平の投手起用を中止すべきだ」とし「今後、大谷が登板しなければMVPを独走で獲得できなくなるかもしれないが、ワールドシリーズに向けてより健康な状態で臨める。それなら、なぜわざわざ彼に投球という負担を強いる必要があるのか?」と訴えている。
極めつきは地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」だ。「議論の余地はない」「大谷翔平は今シーズンはもう登板するべきではない」と直球で〝NO!〟を突きつけ「やめろ。もうやめろ。大谷を無理やり先発ローテに戻すような計画を立てるべきではない」と断じた。
ゴールは大谷個人のマウンド復帰ではなく、あくまでも3年連続の頂点――。2012年に日本ハムに高卒で入団した際も多くの球界OBから二刀流の実現を否定され、ことごとく覆してきた。32歳となった唯一無二の二刀流が土俵際に立たされている。












