思い出の地で虎狩り成功とはならなかった。巨人・田中将大投手(37)が29日の阪神戦(甲子園)に先発し、5回途中3失点。チームも1―4で敗れ、首位・阪神に優勝マジック「23」が点灯し、巨人の自力優勝の可能性は消滅した。

 6月11日の楽天戦(2回5失点)以来、約2か月半ぶりの一軍での先発となった田中将。初回から3回まではそれぞれ走者を出しながら無失点と、粘り強い投球でスコアボードに0を並べた。

 だが、両チーム無得点の4回、佐藤の安打と高寺への申告敬遠で二死一、二塁のピンチを招き、坂本、元山に連続適時打を浴びて2失点。続く5回にも二死一、三塁のピンチで大山に適時打を許しさらに1点を失った。ここでベンチの橋上監督代行は交代を決断。ベンチに戻った右腕は悔しげな表情を隠さず、ただただグラウンドを見つめるほかなかった。

マウンドで同級生の坂本勇人(左)に声をかけられる巨人・田中将大
マウンドで同級生の坂本勇人(左)に声をかけられる巨人・田中将大

 田中将は「序盤良かっただけに、先制点はやっぱり必ず防がないといけなかったし、1点取られてからの2点目、3点目ってところをしっかりと防がないといけなかったなという風に思います」と猛省を見せた

 今季の対阪神戦は2戦2勝と好相性を見せていたベテランだっただけに、虎退治の〝最終兵器〟としての期待も大きかった。今季も巨人は対阪神を7勝14敗(試合前時点)と大きく負け越し、開幕から「天敵」として苦戦を強いられ続けてきたことで、チーム内でも多少なりの苦手意識があったことは確かだ。

 右腕が二軍で再昇格の機会を虎視眈々と狙っている中、チーム関係者は「シーズン終盤にはマー君の力が必要になってくる。阪神戦に対して苦手意識の少ない彼が一矢報いてくれれば、面白くなるんだけど…」と祈るような思いで期待を寄せながら、逆転Vへのキーマンの1人としてその名を挙げていた。

 その願いもむなしく、この日は強力な阪神打線相手に完敗。チームは悔しい連敗となったが、優勝への可能性はまた完全消滅してないだけに、3連戦最終戦はなんとか勝ち取って意地を見せたいところだ。