海を渡った〝成功例〟が、次なる大砲を呼び込むのか――。ポストシーズン進出へ向け、土俵際で踏ん張るブルージェイズに、阪神・佐藤輝明内野手(27)の獲得案が浮上している。

 ブルージェイズはシーズン終盤を迎え、ア・リーグのワイルドカード(WC)争いで懸命に生き残りを図っている。その打線を1年目から引っ張っているのが岡本和真内野手(30)だ。13日(日本時間14日)のオリオールズ戦では5回に32号ソロを放ち、球団新人記録を更新する打点に到達。本塁打、打点ともチームトップと、異国で早くも主軸の座をつかんでいる。

 その成功を受け、米メディア「ファンサイデッド」傘下のブルージェイズ専門サイト「ジェイズ・ジャーナル」は14日、「ブルージェイズは、さらに日本人スター選手を獲得することに興味があるだろうか」と特集。ポスティングシステムによる今オフのメジャー挑戦が取り沙汰されている佐藤を有力候補の一人に挙げた。

 今季の佐藤は13日までに打率3割1分8厘、35本塁打、92打点。同サイトは打球を高く上げる傾向や選球眼の改善にも注目した。四球率はキャリア最高水準に達する一方、三振率も前年から低下しており、単なる一発頼みではなく「打席内容そのものが進化している」と分析。左の長距離砲として高く評価している。

 一方で、メジャーの球速や回転数などへの適応には時間を要する可能性も指摘。岡本も日本時代に比べて三振率が大きく上昇しており、佐藤にも同様の壁は想定される。それでもゲレロを支える左の大砲という編成上の魅力は大きい。守備位置の調整という課題は残るものの、強烈な長打力は十分に計算できる武器となる。

 岡本の活躍を目の当たりにしたことで、ブルージェイズの日本市場への関心を一段と強めても不思議ではない。今季の命運をかけた9月の先に待つ補強戦線で、再び日本の主砲へ手を伸ばすのか。佐藤の去就は、海の向こうのトロントでも無視できないテーマになりつつある。