MLBで悪名高き審判として知られるラズ・ディアス氏(63)が27日(日本時間28日)のレギュラーシーズン最終戦をもって引退する。1995年にデビューを果たし、31年間の審判人生に別れを告げるディアス氏は米大手紙「USA TODAY」のインタビューに応じ、審判が抱える苦悩を赤裸々に語った。

「試合そのものが恋しくなることはないだろう。若い連中にはいつも言っているんだが、この仕事にはものすごいプレッシャーがかかる。だから、もしこの仕事を楽しめないなら、やるべきじゃない。やめておけ。割に合わないんだ。今はあまりにも多くの批判の目にさらされ、ネガティブなことばかりだからね」

 今季からABSシステムが導入されたため、審判は厳しい監視にさらされている。「ひどいものだよ。正当な評価は得られず、誰もが我々をこき下ろす。エンジェル(ヘルナンデス)やC・B(バックナー)の例を見ても、彼らは素晴らしい審判員なのに激しい批判を浴びていた。世の中の空気はあまりにもクソみたいにネガティブなんだ」
とベテラン審判の名前を挙げ、やり場のない怒りをぶつけた。

「寂しくなる人はたくさんいるし、友達もたくさんできた。でも、寂しくないのは試合だ。少しも変わっていない。技術的なことがたくさんある。制限されているようなものだ。つまり、今はすべてが白か黒かがはっきりしている。試合を管理することはできない」とまくし立てた。

 まるで捨てゼリフのように痛烈な言葉を並べたディアス氏は「誤審」で有名。昨年6月3日(同4日)のレンジャーズ―レイズ戦ではMLB史上最大誤差となる6・83インチ(約17・3センチ)の三振判定を下し、今年5月18日(同19日)のロイヤルズ―レッドソックス戦ではボール判定が2球連続でABSチャレンジによって覆るという大失態をやらかした。これまで散々批判されてきただけに、恨み節を吐かずにはいられなかったようだ。