ゴジラコネクションで〝メジャー456発男〟獲りが急浮上だ。8日、ジャイアンツ球場などで行われた巨人の秋季キャンプでは、松井秀喜監督(52)が若手に熱血指導。だが、来季の覇権奪回には育成だけでなく、打線の中軸を担う新戦力も欠かせない。そこで球団OBの間から獲得を強く推す声が上がっているのが、ヤンキースのジャンカルロ・スタントン外野手(37)。指揮官の古巣との太いパイプを生かせば、世紀の電撃補強も決して絵空事ではないという。
松井監督はこの日も居残り特打まで見守り、岸田、リチャード、増田陸らに身ぶり手ぶりで助言した。練習後には「打撃コーチもいますからね…」と謙遜しつつ「(選手に)求められなくても気が付いたことは言いますけどね。うるさいと思われるかもしれないですけど、言いますよ」と笑みを浮かべた。
だが、若手の底上げだけでは足りない。岡本和真が昨オフにブルージェイズへ移籍し、今季は4番の固定にも苦心。新外国人ダルベックが25本塁打を放った一方、チーム本塁打は103本と迫力を欠いた。松井監督も「今は本塁打を打てる打者があまりいないという風に聞いております」と認識するように、補強の急所は長打を期待できる右打者だ。
今オフはFA権を行使した広島の左腕・床田寛樹、右腕・森下暢仁らの獲得調査を進めていると伝えられ、投手補強には積極姿勢を見せる。しかし、肝心の打線強化は話が別。国内FA市場には長打力を売り物とする目玉打者が見当たらず、右の大砲獲りに関する具体的な動きは聞こえてこない。
そこで球団OBが〝切り札〟として推すのがスタントンだ。ヤンキース主砲のアーロン・ジャッジと並び、かつてニューヨークの大砲として恐れられた男は、マーリンズ時代の2017年に59本塁打を放ってナ・リーグMVPを獲得。2018年からヤンキースでプレーし、通算456本塁打を積み上げた実績は圧倒的だ。
一方、近年は故障が重なり、昨季は77試合、今季はわずか24試合の出場にとどまった。昨季は24本塁打と意地を見せたものの、今季は3本塁打。ヤンキースでは指名打者枠を巡る事情もあり、地元紙「ニューヨーク・ポスト」を含む米メディアの間では放出論まで取り沙汰されるなど立場はかなり微妙になっている。
裏を返せば、そこが巨人のつけ入るすきだ。来季からセ・リーグにも指名打者(DH)制が導入され、守備負担を抑えながらスタントンの一発長打にかける起用法が可能となる。補強ポイントとの相性は申し分ない。
最大の切り札は松井監督のヤンキース人脈。古巣で世界一を経験し、球団との縁が深い指揮官が橋渡し役になれば、超大物との交渉にも道が開けるというのがOBの見立てだ。松井監督とスタントンがヤンキースでプレーした時期は異なるとはいえ、GM付特別アドバイザーとして築いた人脈を生かす〝ゴジラルート〟は交渉の突破口となり得る。
もちろん、来季まで残る大型契約や本人の意向、故障リスクが高い壁となる。MLBはロックアウトの恐れもあり、市場の先行きは不透明だ。それでもヤンキースが戦力整理に踏み切り、金銭面の負担などで折り合えれば、獲得の可能性はゼロではない。
その効果は本塁打だけにとどまらない。リチャードや、今季4番起用構想も浮上した石塚裕惺ら若手にとっては、ジャッジと双璧を成した怪物の打撃準備や勝負への姿勢を学べる〝生きた教材〟となる。ヤンキース現主砲のジャッジ獲得は現状で困難でも、その相棒として名をはせたスタントンなら話は別。OBが熱望する〝ヤンキースの大砲、東京ドーム降臨〟は、松井巨人にとってこれ以上ない起爆剤となる。













