ドジャースが切実なブルペン補強へ〝宿敵〟の主力左腕を引き抜くのか。パドレスからフリーエージェント(FA)となったキューバ出身のアドリアン・モレホン投手(27)の移籍先として、同地区のライバル球団が急浮上している。

 米スポーツ専門サイト「ON SI」は、移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」のダラ・マクドナルド記者が、ドジャースによるモレホン獲得を予測していると紹介。背景には単なる戦力上積みではなく、ブルペンの再整備を迫られる事情がある。

 ドジャースでは左腕アレックス・ベシアをはじめ、エバン・フィリップス、ブレーク・トライネン、ブルスダー・グラテロルの救援4投手に加え、今季途中加入して救援でも起用されたクリス・ブービックもFAに。昨季のタナー・スコット、今季のエドウィン・ディアスはともに期待を裏切る時期があり、ポストシーズンでも救援陣が弱点を露呈した。勝負どころを任せる左腕の確保は急務といえる。

 そこで白羽の矢が立つのがモレホンだ。今季は76試合に登板して9勝3敗、28ホールド、防御率2・83、107奪三振。パドレスは救援陣全体でも防御率3・53とリーグ屈指の安定感を誇ったが、その屋台骨を担っていた。打者にボール球を振らせる割合は38・6%、空振り率も34・2%と突出しており、左のセットアッパーとして申し分ない。

 もっとも、争奪戦には巨額の資金が必要だ。パドレスは1年2315万ドル(約34億7000万円)のクオリファイング・オファーを提示したが、本人は拒否するとの見方が強い。来年2月に28歳となる若さも魅力で、年俸1500万ドル(約22億5000万円)超の5年契約も十分あり得ると米メディアは分析する。

 モレホン自身はパドレス残留を望みながらも「別れを告げるのは寂しいけれど、これはビジネスだから仕方がない」と複雑な胸中を明かしている。過去2年にスコット、ディアスを大型補強したドジャースが再び大金を投じるのか。それともパドレスが引き留めるのか。両球団の因縁を深めかねない争奪戦の行方が注目される。