侍ジャパンの勝負どころを担う足のスペシャリストが、その実力を見せつけた。「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」に向けて宮崎で事前合宿を行う侍ジャパンは8日、広島との練習試合(サンマリン宮崎)に5―1で快勝した。広島・辰見鴻之介外野手(25)が練習試合の特別ルールにより5、7回と2度、代走起用されると、いずれも盗塁に成功。井口監督は「大事なところを任せたい」と本戦での〝切り札〟起用を示唆した。
昨オフの現役ドラフトで楽天から広島へ移籍し、今季は28盗塁を記録。そのうち代走で27盗塁を決め、プロ野球新記録を樹立した。育成出身でブレークして間もなくの代表選出。その歩みは、ソフトバンクの周東佑京外野手(30)と重なるところも多い。周東は代表入りを経てWBCにも出場し、チームの顔へと駆け上がっただけに、辰見もこの経験を飛躍の契機にしたいところだ。
そんな〝ポスト周東〟の期待がかかる快足男の特徴とは何なのか。ホークスで周東を指導し、井口ジャパンでは内野守備走塁を担当する本多雄一コーチが、一塁コーチャーボックスから感じた「代走・辰見鴻之介」の強みを説明した。
「めちゃくちゃ速い」と率直な感想を口にした上で、挙げたポイントは〝ヘッスラ〟だった。「ヘッドスライディングで避けるのがうまい。帰塁もタッチの遠いところに(うまく体を使って)帰ってくるからタッチされない。少々逆を突かれても帰ってこられる」。辰見の代名詞でもあるヘッドスライディング。体の角度や使い方が巧みなため大きなリードが可能となり、結果的に盗塁成功につながっていた。加えて「走るとあれだけわかってて2盗塁」と、思い切りの良さにも目を見張った。
本多コーチは「体がしなっている感じ」と、韋駄天の独特な体の使い方にも興味を示した。代表の中でもひときわ際立つ武器を持つ辰見。本戦でもその快足でアジアのライバルを驚かせるか。












