オーバーエージ枠で侍ジャパンに選出されている広島・辰見鴻之介外野手(25)が8日、宮崎市のサンマリン宮崎で行われた所属する広島との練習試合で、自慢の快足を披露した。相手の警戒をかいくぐって2盗塁を決めた韋駄天を、現役時代に2度の盗塁王に輝いた井口監督も絶賛。12日開幕の「アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」(東京ドーム)でも勝負どころの切り札となりそうだ。

 5回二死一塁で渡部の代走で登場すると、菊地が進藤に投じた2球目にスタートを切り、二盗に成功。練習試合の特別ルールでいったんベンチに退いたが、7回無死一塁では正木の代走として再登場し、河野から4度のけん制を受けながらも、ヘッドスライディングで二塁を陥れた。西川の投手強襲内野安打で三進し、山口の遊ゴロで生還。2度の代走で2盗塁1得点を記録し、5―1の勝利に貢献した。

 執拗なけん制にも、辰見は迷わずスタートを切った。「いつも初球から行くようにして、今日は3球かかっちゃいましたけど」と明かし「行けるのに行かない理由はあまりないと思うので」。警戒されても走るために大切なのは「最高の準備をすることと、覚悟を持ってやりきるということ」だという。

 井口監督も「ここぞというとこで成功できる選手は非常に大きい。行く勇気も必ず盗塁には必要」と評価し「大事なところを任せたいなと思っています」と期待を寄せた。

 井口ジャパンはいよいよ東京ドームへ。相手がどれほど警戒しようとも、辰見の走る姿勢は変わらない。