米球界への挑戦を明言した18歳右腕の争奪戦が本格化する一方、ドラフト1位で指名した巨人の立場は厳しさを増しているようだ。横浜高・織田翔希投手(18)が、4日から横浜市内の同校グラウンドでMLB球団との面談を開始している。初日はレンジャーズが球団幹部ら8人態勢で訪問。5日にはフィリーズ、メッツとも話し合い、17日までに最大12球団と面談する見通しだ。
ニューヨークを拠点とするメッツ専門メディア「メッツマライズド・オンライン」も争奪戦を特集。メッツなどが獲得に乗り出す一方、「ドジャースが契約の最有力候補と見られている」と伝えた。ドジャースには憧れの山本由伸が在籍し、織田がインスタグラムでフォローするMLB球団も同球団だけだという。
同メディアが注目したのは、10月22日のドラフト会議で巨人が1位指名した事実と、日米の契約条件の格差だ。米スカウトの予測では、織田がMLB球団と結ぶ契約金は300万ドル(約4億7500万円)から500万ドル(約7億9200万円)。対して巨人が国内規定で提示できる契約金は約64万ドル(約1億円)。出来高を加味しても差は大きい。
渡米までの道のりにも違いがある。日本球界で海外FA権を取得するには原則9シーズンの出場選手登録日数が必要。それ以前にポスティング制度で移籍する場合は所属球団の承認が欠かせない。最初から米球界を目指す織田にとっては無視できない問題だ。
そんな中、同メディアが取り上げたのが12月1日(同2日)に期限を迎えるMLBの労使協定。新協定がまとまらずロックアウトに突入すれば、来年1月15日(同16日)から予定される国際アマチュア選手の契約への影響も注目される。「ジャイアンツは迫り来るロックアウトが織田の決断を難しくすることを期待しているのかもしれない」との見方を示した。
ただ、前回のロックアウト中も国際アマチュア選手の契約は予定通り進んだ。今回はどのような扱いになるか不透明ながら、ロックアウトが巨人に有利に働くとは限らない。織田自身のMLB志向は明確で、横浜高側も巨人との面談について「未定」とする姿勢を変えていない。米球団との交渉が進む今、巨人入りの可能性は日を追うごとに低くなっているのが実情のようだ。













