ソフトバンクは2日の楽天戦(楽天モバイル)に10―6で逆転勝ちを収め、12球団最速で60勝に到達した。先発の前田悠伍投手(20)は6回5失点ながら味方の援護もあり、高卒3年目以内では巨人・堀内恒夫以来となる開幕9連勝を決めた。
雨中の仙台で粘った。長い攻撃で間が空くなど難しい局面もあった左腕は「僕だけの結果だけで見れば負けても当然」と反省を口にしたが、99球を投じて要所を締めて試合を壊さなかったことが白星につながった。
昨季まで1勝にとどまったものの、3年目で期待通りの飛躍だ。ホークスOBで本紙評論家でもある加藤伸一氏は「着実にいい階段を上がっている」と評価。その上で前田悠が「チームの看板選手」となるため、首脳陣にある〝提言〟をした。
前田悠が先発ローテーションに加わったのは5月から。球団フロント、現場は一体となり、登板間隔を適度に空けた「ゆとりローテ」を採用してきた。今季最多の投球数は7月8日のオリックス戦(京セラ)での108球。12先発で100球以上を投じたのはここまで2度だけだ。
ケガのリスク、成長過程、来年以降への課題など加藤氏もさまざまな要素を理解した上で、左腕をエースに育て上げるために「球数の壁」を越える必要があると語った。
「体調が良くて条件が整えば120、130球投げさせることがあってもいい。エースとして育てたい気持ちがあるんだったら、それくらいはしなければいけない」
2位・西武とのゲーム差は「6」。チームとしても「前田悠に託す」選択を比較的取りやすい状況にある。早いうちに壁を壊せば、その先の視界は広がる。加藤氏は「毎回100球で降りていてはそこまでの投手にしかならない。代えるのは楽だが、もう1イニング我慢してみることもして育てていってほしい」と時機をみた上での「委ねる選択肢」を提言した。
高校球界のスターからドラフト1位で入団し、高卒3年目で開幕9連勝。「看板選手候補」としてこれ以上の人材はいない。よりスケールの大きなエースになるために、さらなる階段を上れるか。












