阪神は7月31日のヤクルト戦(神宮)に4―3で勝利し2連勝。敗れれば2位転落となる一戦を鮮やかな逆転勝利でもぎとり、巨人と並ぶ同率首位の座をキープした。
先発の才木が序盤で打ち込まれたこともあり、猛虎は中盤まで0―3とビハインドを背負う展開を強いられる。ゲームが大きく動いたのは7回。この日「8番・遊撃」として6戦連続となるスタメン出場を果たしていた元山飛雄内野手(27)が左前打を放つと藤川球児監督(46)はここまでベンチに温存していた森下を代打として投入する。
千両役者の登場で左翼席の虎党のボルテージが一気に上がると、ヤクルト2番手・丸山翔はホームのマウンドでありながら虎の圧にのみ込まれていく。両者の対戦はフルカウントまでもつれるも、最後は勝負を半ば避けたようなスプリットで四球。一、二塁と好機が広がると打順が1番に戻った猛虎打線は近本の左前打、中野の右犠飛そして佐藤→大山の連続適時打でこの回一気に4点をゲット。圧巻のビッグイニングで劣勢を一気に引っ繰り返した。
投打盤石の陣容をそろえながら、長く藤川虎の〝泣き所〟として指摘されていたのが内野守備の要となる遊撃。小幡、木浪、熊谷らが同一ポジションを争う構図となっていたが3者ともここまで攻守で低調。チームが首位戦線から抜け出すことができない遠因のひとつともなっていた。
夏場からスタメン機会が増えてきた元山はヤクルト、西武を渡り歩き、今オフからタテジマに袖を通した若きジャーニーマン。4打数2安打としたこの日を終えて打率は3割2分まで上昇。13試合出場で1失策と遊撃守備でも堅実さを見せている。
元山の順調な台頭に加え、この日は木下、工藤、ドリスとつなぐ勝ちパターン継投も機能しシャットアウトリレーでゲームをクローズ。会心の勝利と思われたが試合後の藤川監督は怒気をはらんだ表情で現れ「(攻撃面では)待つしかなかった。劣勢に進みましたから。ですけどそういう戦いを求めているのではない。全面的に勝ちに行くために戦う人数をひとりでも増やさないといけない」と快勝に沸くナインを引き締める。
シーズンは残り51試合。目先の勝利で一喜一憂する季節はとうに過ぎている。生存競争の中でもがく若虎たちに求められるのはチームへの貢献と数字だけだ。












