歓喜の球宴に、虎の不安が割り込んだ。「マイナビオールスターゲーム2026」第2戦(29日・富山)は、8―7の壮絶な乱打戦の末、全セが勝利した。打倒パに闘志を燃やしていた藤川球児監督(46)は、試合後の場内インタビューで「セ・リーグの面目を保つことができました」と笑顔をのぞかせた。猛虎勢は今夏の球宴にセ、パ最多タイの7選手が出場。主砲・佐藤は2戦連発となるソロを放ち、さすがの存在感を見せつけた。
だが、試合前にはショッキングなニュースも飛び込んできた。セ・リーグ最多の24本塁打をマークし、佐藤と並ぶ二枚看板として虎打線を支える森下翔太外野手(25)が「下半身のコンディション不良」のため、第2戦を欠場すると球団が発表。森下は前夜28日の球宴第1戦(東京ドーム)に先発出場したものの、3回の守備から早々に途中交代しており、状態が不安視されていた。
この日は出場選手登録の抹消に踏み切らなかった藤川監督だが、「明日、明後日と様子を見てからですね」と森下の今後については言葉を濁した。プロ入り以降、大きな負傷なく戦ってきた虎の背番号1は体の強さに定評があったが、球宴前の直近5戦では20打数3安打と精彩を欠いた。万全ではない状態でプレーを続けてきた可能性もうかがえる。
打撃面だけでなく、安定したフィールディングと鉄砲肩で浜風が吹く甲子園の外野を守ってきた背番号1は、まさに虎の攻守の要。コンディション不良を抱えたままの戦いには不安が残る。主力に故障者が出なかったこともあり、圧倒的な強さで就任1年目のセ界を制した藤川監督だったが、今季は石井、近本、前川らが次々に負傷し、戦線から離脱。接戦を取りこぼすことも多く、不安定な戦いを強いられてきた。
昨季は2位・DeNAに9・5ゲーム差をつけて球宴ターンを果たしたが、今季は苦手とする交流戦でまたも失速したことが響き、巨人と同率首位のまま後半戦を迎えることに…。球宴明けの優勝争いは、一戦一戦の重みを増す。短期的な一戦を優先して森下の復帰を急がせるのか。それとも先を見据えて慎重な判断を下すのか――。選手のコンディション管理を人一倍重視してきた藤川監督だけに、後半戦最初の決断がいきなり注目されることになりそうだ。













