スターは借り物でも「武器」にしてしまう。「マイナビオールスターゲーム2026」第2戦が29日、富山市民球場で行われ、全パは全セに7―8で惜敗した。計5本塁打が飛び交った乱打戦で、強烈な存在感を放ったのがソフトバンク・柳田悠岐外野手(37)だ。
2点を追う3回二死一、二塁から、持ち味の逆方向へ一時逆転の3ランをたたき込んだ。〝柳田らしさ〟が凝縮された痛烈な一撃に、真夏の富山は沸騰。3年ぶりの球宴でも視線を独占した鷹のスーパースターに、全セ、全パを問わず選手から「僕もあんな選手になりたい」「持ってる人って本当にいるんだな」と感嘆の声が上がった。
その華々しい一発を生んだのは、意外にも西武のタイラー・ネビン内野手(29)から借りたバットだった。昨季の開幕時に話題を呼んだ「トルピード(魚雷)バット」。対戦相手が使う独特な形状に「対戦しているときから特徴的なバットだなと思っていた」と興味を抱き、拝借すると、いきなり結果を出した。本人も「奇跡です。そんなことある?」と驚きを隠せなかった。
ネビンのバットに目を留めたのは、球宴直前の西武戦だった。その〝発見〟には、柳田の優れた観察眼と今季の起用法が深く関係している。今季はここまで離脱なく82試合に出場し、DHでの先発は58試合。スタメンを外れる試合もあり、10月に38歳を迎える今季は、ベンチから戦況を見つめる場面も確実に増えた。だからこそ周囲へ目を配る時間が生まれ、類まれな観察眼が〝借り物バット弾〟へと結実した。
グラウンドだけでなく、ベンチでも存在感を放つ鷹の背番号9。鋭い視線から得た新たなヒントが、後半戦でさらにギアを上げる起爆剤となりそうだ。












