休めば元通り――そんな単純な話ではなくなってきた。ドジャース・大谷翔平投手(32)について、デーブ・ロバーツ監督(54)が15日間の負傷者リスト(IL)入りを明言した一方で「100%の状態に戻るか? おそらくそうではない」と発言。10月の3連覇挑戦を前に、復調や起用法を巡る〝新たな5つの疑問〟が噴き出している。
ロバーツ監督は9日(日本時間10日)の本拠地レッズ戦後、左ヒザや右腕などに不安を抱える大谷をILに入れることを明かした。適用日は再欠場した8日(同9日)までさかのぼるとみられ、復帰資格を得るのは最短23日(同24日)。代わって2Aタルサからトップ有望株ホスエ・デポーラ外野手(21)を昇格させることも決めた。
米全国紙「USA TODAY」によると、球団は当初、大谷を4日間休ませて回復を図った。7日のレッズ戦で復帰したものの、3打数無安打。スイング時に右上腕二頭筋の痛みを訴え、その後も先発メンバーを外れ、計算が狂ったロバーツ監督はIL入りを明かすに至ったという。
だが、より大きな波紋を広げているのは指揮官が発した「もし明日がポストシーズンの試合だったら、彼は先発メンバーに入っていた」とのコメントだ。復帰への自信を示しながら「100%の状態に戻るか? おそらくそうではないだろう」とも吐露。前出「USA TODAY」のボブ・ナイチンゲール記者も、大谷の不透明な健康状態が10月のドジャースに及ぼす影響をクローズアップしている。
米メディア「ザ・カムバック」も、このロバーツ監督の発言が懸念を強めていると指摘した。米老舗紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」はIL入りの判断を明らかに先延ばしにし過ぎたと問題提起。地元紙「カリフォルニア・ポスト」も4日間の休養後に復帰させ、直後に痛みが再発した経緯を取り上げ、球団と現場の〝大谷依存〟を問題視している。ロバーツ監督自身も「今なら前に戻ってILに入れたい」と後悔をにじませており、100%に戻れない可能性がある状態で復帰を急がせた判断にも疑問符が付く。
懸念はそれだけではない。ポッドキャスト番組「Baseball Bar―B―Cast」のホストを務めるジョーダン・シュスターマン記者は、相次ぐ不調を抱えたまま10月が迫ることで「全く新しい一連の疑問」が生じていると警鐘を鳴らす。その大谷に関する〝5つの疑問〟とは、まず「ポストシーズンまでに『エリート級』の打撃フォームを取り戻せるのか」。そして「復帰後に不振が続けば、1番から外すのか」。3つ目は「大谷不在のローテーションへの影響は」。4つ目が「復帰後に左ヒザをさらに悪化させないのか」。そして最後は「状態が上向けば、10月下旬に『1イニングだけ』マウンドへ戻る奇跡の復帰まで目指すのか」――というものだ。
二刀流再開はいったん棚上げされたのに、答えを求められる問いがさらに増えた。100%ではない大谷を短期決戦でどう生かすかに加え、判断を引き延ばしたアンドリュー・フリードマン編成本部長らフロント陣の対応も問われる。
この休養期間は大谷の10月、そして地区V秒読みのLA王朝の行方を左右する〝答え合わせ〟の時間となりそうだ。












