投げるために、打つ力まで削っていいのか――。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は15日(日本時間16日)、大谷翔平投手(32)について「もう投手としてのキャリアをきっぱりと終える時が来た」と痛烈な論評を掲載した。ライアン・フィリップス記者は「投手を引退し、打撃に専念する時が来た」と主張し、「二度とマウンドに立つ姿は見たくない」とまで踏み込んだ。

 大谷は左ヒザと右上腕二頭筋の不調で負傷者リスト(IL)入りし、7月3日(同4日)以来登板していない。今季は14試合で8勝2敗、防御率1・79、85回2/3で95奪三振。それでも同誌は投手復帰を目指す過程での身体的負担を問題視する。

 同日以降は打者として49試合で打率2割5分9厘、12本塁打、30打点、OPS0・860。過去3季はいずれもOPS1・000超だけに、同誌は「32歳となった今、二刀流の代償が打撃にも及び始めた」とみる。

 ドジャースは14日(同15日)のレッズ戦を4―1で制し、MLB記録に並ぶ14年連続のポストシーズン進出を決定。地区優勝へのマジックは3となり、完全に「10月仕様」へ入る。大谷も15日からティー打撃を再開予定で、最短23日(同24日)の復帰を目指す。だがロバーツ監督は「100%になるか? おそらくそうではない」と認め、今季の投手復帰は事実上断念。焦点は「打者・大谷」をどこまで取り戻せるかだ。

 大谷は18年に右ヒジを手術し、23年にも再手術。25年に約2年ぶりに復帰したが、今季も90イニングに届かず離脱した。二刀流を守るために打撃まで削られれば〝共倒れ〟になりかねない。10月を目前に、史上屈指の二刀流スターは「投手は終わり」という現実的な選択肢と向き合う時を迎えている。