マジックは1つ減っても、暗闇のトンネルの出口は見えない。阪神は15日の中日戦(甲子園)に1―4で敗れ、今季ワーストを更新する阿鼻叫喚の7連敗。2位・巨人がお付き合いでまたも敗れたため、0・5差のまま優勝マジックは14となったが、藤川球児監督(46)のタクトは代打策&継投策ともに、この日も不発のオンパレード。9月のインケツ沼から抜け出せる日は、果たしていつになるのか――。
7試合連続で黄金の虎は弱々しく「ニャー」と鳴いた。「とにかく勝つか負けるかという目の前の勝負ですから。それが続いていくということ」。修羅の道を歩む指揮官の声も日に日に細く、小さくなっていく。
先発ルーカスは制球難から崩れ、4回に先制点を献上すると早々にお役御免。5回には森下が61イニングぶりとなる同点適時打をマークし、球場内には押せ押せのムードが高まった。だが、悪夢はその直後に待っていた。
6回は中日の2番から始まる好打順。虎ベンチはここで、左アキレス腱断裂からカムバックしたばかりの石井を投入した。昨季は53試合に登板して防御率0・17。無双セットアッパーの名をほしいままにした右腕の起用自体は「十分に納得がいく、理にかなったものだった」と球団OBも語る。ところが一死一塁からサノーに決勝2ランを被弾。昨季から続くNPB記録の52試合連続無失点は、よりにもよってこの瞬間にストップした。
直近7戦でわずか5得点と、攻撃面の用兵も精彩を欠いた。議論が分かれたのは一死満塁で迎えた4回の代打策。2番手の神宮の打席で藤川監督が送り込んだのは、この試合前まで打率0割7分1厘だった糸原健斗内野手(33)だった。別のOBたちも「立石や高寺ら確実性の高い打者が他にもベンチにいたのに…。なんでや…」「数字はウソをつかんよ」「ベテランの力を信じたかった気持ちは分からないでもないけど…」と総ツッコミ。決断は4―6―3の併殺で終わった。
「水物である打線が長く冷え込んでいるし、ツキそのものにも見放されている。そうこうしていくうちに藤川監督の表情から生気や覇気が消えていき、ドンヨリとした空気がナインに伝播していく。周りのモチベーションを高められるようなタイプでもないしね」と悪循環を指摘する声も――。かなり手厳しい見立てだが、周辺の誰もが〝もうこうなったら、どないすればええんや…〟と頭を抱え込みたくなるのも当然の話だろう。
巨人より残り試合が4つ多い現状は、本来なら虎に残された大きなアドバンテージのはずだった。ところが、7連敗中の今となっては〝まだそんなに試合をやらなアカンのか〟とすら思えてくるから救いがない。
「勝負の9月」は、いつしか「罰ゲームの9月」へと転じてしまった。修羅の大ズッコケ状態から抜け出す方法をご存じの方は、甲子園一塁側ベンチまでご一報ください――。思わずそう言いたくなるほど光の見えない状況だが、残された時間は多くない。












