冷静沈着な虎将がどうしたのか――。阪神は26日の巨人戦(甲子園)を1―0で振り切り、同率首位に浮上して前半戦を終えた。藤川球児監督(46)は指揮官就任2年目の今季も常に先を見据えた発言に終始してきたが、激しい首位争いの中で行われた伝統の一戦では相手から受けた死球に、報復と受け取られかねない発言も…。言動の〝異変〟に球界内からは心配する声も上がっている。
今カードを2連敗で迎えたこの日は6回に佐藤が22号ソロをバックスクリーンに叩き込み、先発の村上が117球の熱投で完封。50勝40敗1分けで巨人と並んで前半戦を終えた藤川監督は「いろんなことがある中で選手たちがうまくタッグを組んでくれて、いい時も悪い時も支え合いながら、なんとかチーム状況を保ってきた」と総括し、チームの結束に手応えを示した。
一方で、普段はポーカーフェースを貫く虎将らしくない言動も注目されている。前日25日の同戦では主力の佐藤が左ヒジに死球を受け、虎投手陣も相手に2死球を与えた。そうした中、藤川監督は「セ・リーグで一番、与死球が多いのは巨人ですから。まあ、あのあたりはすべて分かっています。明日いい勝負をしましょう」とコメント。相手をけん制するような言葉を残し、不穏な空気が漂った。
そして、大城はこの日の試合前に行われた全体練習に参加せず、ベンチスタート。球界関係者は「監督業は周りが思っている以上に、精神的にも体力的にも厳しい仕事ですからね」と一定の理解を示した上で、こう指摘した。
「最近は特にピリピリしているように感じます。巨人戦後の死球への発言も大丈夫なのかなと…。首位争いの中でチームを率いるプレッシャーもあって、デッドボールのことを過剰に気にしているというか。メンタルが不安定になっているのではないかと心配になります」
今季は広島戦での死球で近本が左手首、前川が右肩甲骨を骨折するアクシデントも発生した。さらに前回の広島戦(19日、マツダ)では大山が死球を受けて両軍ベンチが飛び出し、警告試合となるなど死球を巡る緊迫した場面も続いてきた。
これ以上のケガ人を出さないために指揮官が神経をとがらせるのも無理はないが、一部では死球への意識が過敏になっているとの見方も出始めている。
普段は感情をむき出しにせず、冷静にチームを動かしてきた藤川監督。その中で見え始めた変化は、長いシーズンを戦う重圧の表れなのか。31日から再開する後半戦は采配やマネジメントだけでなく、その言動や振る舞いにも視線が集まりそうだ。












