ヤクルトは31日の阪神戦(神宮)に3―4で惜敗。首位の阪神、巨人とのゲーム差は7・5に広がった。

 初回先頭の長岡が初球を捉えて先制ソロ。2回には丸山、古賀の連続適時打で3点差に。序盤からリードをつくり主導権を握った。援護を受けた先発・奥川は6回無失点の好投。4回に無死一、二塁のピンチを招くも、後続を飛球と三振に打ち取って本塁を踏ませなかった。

 しかし7回、2番手・丸山翔が猛虎打線に捕まり3安打4失点。中野の犠飛と佐藤の適時二塁打で1点差に迫られ、二死二塁で降板。その後を託された阪口も流れを止められず、大山の逆転適時打を浴びた。池山監督は「信頼して送り出したんですが、なかなか腕を振れてなくて。ああいうところで一気にたたみかけられるっていうところが、やはり阪神さんの強さだと思います。8月なんとか巻き返していきたい」と前を向いた。

 ほろ苦い結果となったシーズン後半戦の初戦だが、敗戦の中にも光はあった。延長戦でも中断でもなかったものの、試合時間は3時間55分。各打者が粘って球数を投げさせるシーンも目立った中で、ひときわ存在感を放ったのが岩田幸宏外野手(29)だ。

8回に盗塁を決めたヤクルト・岩田幸宏
8回に盗塁を決めたヤクルト・岩田幸宏

 6回の第3打席で相手先発・才木に実に18球、およそ10分間に渡ってファウルボールで粘り続けた。そして19球目の直球を左前へ運び、虎のエースをマウンドから引きずり下した。岩田は「相手が嫌がってくれたらそれはそれでいいんで。ちょっとでもイライラしてくれたら思い通りというか、やって意味があると思う」と淡々。

 吉岡雄二打撃コーチ(55)も「あれは本当に岩田のいいところで、ああいうのが岩田の〝いやらしさ〟なので」と評価する。「岩田も打撃の方で苦しんでいるところがある中で、ファウルで球数も稼いで、今日はヒットまでつなげた。非常に価値ある一本だった。また1つきっかけになると思うので、明日以降つなげてもらいたい」と期待を込めた。

「少しずつつながりが出てきているのでその辺は継続してやっていきたい」と吉岡コーチ。ナインの執念が随所ににじんだロングゲームを、上位反攻の足がかりとできるか。