ヤクルトは24日の広島戦(神宮)で延長12回、4時間30分に及ぶ死闘を制し5―3でサヨナラ勝利を挙げた。

 先発・高橋は6回3失点。坂倉に2打席連続で適時打を浴びて主導権を握られた。それでも打線が奮起。8回に古賀のひと振りで試合を振り出しに戻すと、試合は延長戦に突入した。12回二死一塁という土壇場で打席に立った内山が値千金のサヨナラ2ランを放ち、試合を決めた。池山隆寛監督(60)は「いい形で勝てましたんで。少し長い試合をやりましたけど、また切り替えてね、一戦一戦、また明日しっかり勝てるように頑張っていきたいと思います」と力を込めた。

 この日は3度の連打で得点機をつくるなど16安打と打線がつながりを見せた。16日の巨人戦(神宮)から続いていた連敗を「7」で止めた22日の中日戦(神宮)でも、3本塁打を含む12安打8得点。指揮官は「(攻撃の形は)少しずつできてきているし、何よりベンチの一体感を感じた」とチームのまとまりを評価する。

 7月は黒星が先行し苦しい戦いが続いた。それでもチームの雰囲気を支え続けたのは、ベンチの〝応燕隊〟だ。モンテル外野手(26)と山野辺翔内野手(32)を中心に、ベンチ右側は常に笑顔が絶えない。打席へ向かう仲間を送り出し、得点すれば誰よりも早く飛び出して出迎える。苦境でもその熱量が落ちることはなかった。

 ナインからムードメーカーとして名前が挙がることも多いモンテルだが「盛り上げ役っていう意識はなくて、自分が楽しんでいるっていうのが一番で、みんながそれに勝手についてきてくれるだけです」と笑う。山野辺も「あそこは試合見やすいですし、その場その場を楽しくやってるだけ」と生粋の〝池山チルドレン〟ぶりをにじませる。

 仲間を鼓舞し続けた〝応燕隊〟がもたらす一体感。その熱が呼び込んだ劇的勝利を、反攻への口火とできるか。