ドジャースが10月のポストシーズン(PS)に突き進む中、開幕から打撃不振に苦しむカイル・タッカー外野手(29)の処遇が頭痛の種と化している。

 球団は昨オフのFA市場の目玉だったタッカーを4年総額2億4000万ドル(約380億円=契約時)で獲得。ただ、期待された打撃はサッパリで、136試合に出場した7日(日本時間8日)終了時でも打率2割2分1厘の低空飛行だ。ワールドシリーズ3連覇を目指すチームにとって、短期決戦となるPSの編成は重要課題の一つ。このまま復調気配が見られなければ先発メンバー、さらにはロースターから外せばいい…という簡単な話ではないようだ。

 米メディア「FANSIDED」はタッカーの現状を「自信は粉々に砕け散っている」と分析した上で「タッカーをベンチに下げることは、予期せぬ副作用を招く恐れがある。ロッカールームの雰囲気も考慮しなければならない。オフに獲得した目玉選手をベンチに置く行為は、単純に悪い印象を与える」と指摘した。

 そして、何よりネックとなるのはタッカーのプライドと精神状態だ。「来季に向けてタッカーの自信がさらに打ち砕かれた場合、ドジャースは今後、何年にもわたって彼をベンチに置いたことを後悔することになるかもしれない」。つまり、勝負のPSで戦力外扱いとなれば、再起不能になるほど心を引き裂かれ、380億円が本格的に不良債権化するリスクがあるというわけだ。

 残り1か月を切ったシーズンで、タッカーが期待された打撃を取り戻せば懸念は即座に解消されるが…。ロバーツ監督の悩みが尽きることはなさそうだ。