10月を前に、ドジャースの豪華投手陣にまたしても非常ベルが鳴った。米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチックス」は17日(日本時間18日)、ブレイク・スネル投手(33)の左鼠径部の異変が「ポストシーズンの先発構想に影を落としている」と指摘した。スネルは16日(同17日)の敵地レッズ戦で、試合前のブルペンから違和感を覚えながら先発。1回19球で降板した。本人は「大丈夫だと思う」と軽症を強調しており、負傷そのものは現時点で深刻と決まったわけではない。
それでも怖いのは〝再発〟だ。スネルは過去5年間で左鼠径部を4度痛め、2024年のジャイアンツ時代には2度離脱。今回は悪化する前に自ら異変を訴えたが、ロバーツ監督も、さらなるアクシデントは避けなければならないとの考えを示している。8月11日(同12日)の復帰後は、この試合前まで6先発で34回2/3を投げてわずか4失点、防御率1・04。絶好調だったからこそ、古傷が再び〝爆弾〟となれば痛手は計り知れない。
本来、10月の先発陣はスクバル、山本、グラスノー、スネルの「4本柱」が軸になるはずだった。ところがスネルの状態次第では、その青写真を土壇場で描き直さなければならない。そこで浮上するのが佐々木だ。右手中指のマメで8月27日(同28日)から15日間の負傷者リスト(IL)に入っているが、16日(同17日)には4イニングの実戦形式登板を消化。18日(同19日)からのジャイアンツ3連戦での復帰が見込まれ、球団は先発か救援かを検討している。スネルが間に合わなければ、復帰直後の佐々木を短い助走のまま先発要員として10月へ送り込む流れで、まさに〝ぶっつけ本番〟に近い再編も現実味を帯びる。
しかも大谷翔平投手(32)は左ヒザと右上腕二頭筋の不調で15日間のILに入っており、今季の投手復帰は見送られた。打者としての復帰は見込まれているものの、投手・大谷を非常時の選択肢に組み込むことはできない。先発、救援、そして野手とも故障者が相次ぐ王者は、またしても〝野戦病院〟の様相を帯びつつある。
ポストシーズン進出は決めた。だが10月は「頭数」ではなく誰をどの順番で、どこまで信じて投げさせられるかがすべてだ。スネルの鼠径部が静かなまま終わるのか、それとも土壇場で王者の足を引っ張る火種となるのか。ドジャースは栄冠への入り口で、最も避けたかった投手陣の再設計を迫られている。












