ソフトバンクの山本祐大捕手(27)が〝昭和の香り〟を漂わせながらチームに貢献している。今季5月にDeNAから交換トレードでホークスに加入した扇の要。故障による途中離脱もありながら、ここまで38試合に出場して打率2割8分9厘、2本塁打、22打点の好成績を残している。
球界でも希少な「打てる捕手」。8月下旬には4試合ノーヒットが続くなど加入直後に比べれば勢いはやや落ちたものの、直近は3試合連続安打を記録。シーズンが終盤戦に突入する中で復調の兆しを見せている。
山本祐は打線において〝アクセント〟としての役割を果たすことも多い。過去には小久保監督が「チームバッティングができる選手」と称したように、進塁打や犠飛など最低限の役割を果たして貢献した場面は一度や二度ではない。強力な面々がそろう鷹打線において、ヒットでなくともこうした役割を果たせる選手の存在は貴重だ。
そんな山本祐の打撃には、鷹打線において「希少な特徴」があるという。「(山本祐の打撃は)バットの出方などを見てもうちにはいないタイプ。今の時代というより、僕らの時代の基本通りのスイング」。こう語ったのは村松野手チーフコーチ。山本祐のスイングは「上からたたく」ような軌道を描く。「速い真っすぐにも対応できる」メリットがある一方で、バットが外から出やすいデメリットもあるが、村松コーチは「そこの加減がすごくうまい」と背番号39のバランス感覚を称賛した。
誰でもさまざまな映像などを入手できるようになり、打撃理論も時代とともに変化しており、昔と現代とでは「基本通り」も変わってきている。そんな中での原点回帰の打撃理論とスタイルはかえって〝独自の味〟を出している。
一戦の重みが増す終盤戦。苦しい展開において〝昭和の香り〟の存在感が増しそうだ。












