プロ野球の〝トレンド〟は今季も確定か…。近年はセパともに「投高打低」の傾向が顕著となり、「3割打者」の出現が激減している。
3日時点で規定打席に到達している3割打者は、セで3割1分9厘の佐藤(阪神)のみ。パも3割2分8厘のレイエス(日本ハム)、3割1分1厘の近藤(ソフトバンク)だけの計3人だ。もちろん今後の活躍次第で増える可能性はあるが、昨季までの2年間も、2024年、25年ともに両リーグ合わせて3人だけだった。
球史をたどれば、投手側の進化を打者側が追う構図が繰り返されてきた。投球の高速化や新たな変化球の開発に合わせ、打者が対応してきただけに「いずれまた打者が追いつく」との見方もある。しかし、プロの原石を探すNPB球団のベテランスカウトは「もう一つの減少」も指摘した。それは「3割を打てる右打者」の急減だ。
実際、外国人選手を除けば、昨季までの3年間で規定打席に到達して打率3割を記録した右打者は、23年にセ・パ両リーグでそれぞれ首位打者に輝いた宮崎(DeNA)と頓宮(オリックス)の2人だけ。今季も2日終了時点で規定打席に達している右の3割打者はレイエスのみで、日本人は不在となっている。セ・パ両リーグの打率上位10傑には計20人が名をそろえているが、そのうち日本人右打者はわずか5人となっている。
なぜ右打者が減っていくのか。前出スカウトが「因果関係を完全には証明できないけど、遠因には感じる」としたのが、2000年代以降、NPBを代表するスーパースターに左打者が目立ったことだ。イチローや松井、大谷、村上らは日本球界でトップを極めてMLBに渡った。
もちろん、鈴木や岡本など右の強打者もいるが「子供に対してのインパクトも含めて。その選手がどれだけ子供から憧れられ、マネされてきたか」。幼少期に抱いた憧れが長い期間を経て跳ね返ってきているとの考えだ。
また、前出スカウトは「最近、ドラフトのリストに残る野手は左よりも右のほうがはるかに少ない」とボヤく。裏を返せば、往年の落合や清原といった「右の怪物」を待望する機運は今後も高まりそうだ。「投高打低」が続くからこそ、右打ちのトップ・オブ・トップの出現が待たれる。












