いずれは守備陣もヘルメット着用!? 今季のプロ野球では、打者がスイングした後のバットが審判員の頭部を直撃する事故が起き、球審はヘルメット型のマスクを着用するなどルールが一部改訂された。
4月16日に神宮球場で行われたヤクルト―DeNA戦で、オスナのフォロースルーが川上審判員に激突したことなどがきっかけとなり、打者側にも危険なスイングに対する規定が設けられた。しかし、後方だけでなく前方のフェアゾーンへのリスクも高まっているという。木製バットの折れ方の〝変化〟にグラウンドでプレーする選手たちも危険を感じているのだ。
昔から投球に詰まらされてバットが折れることはよくあったが、最近は打者が手を離さなくてもほぼ丸ごと投手の後方や内野手の手前まで飛んでいくケースが急増。今月3日のヤクルト―DeNA戦(神宮)でも前進守備を敷いたヤクルトの遊撃手・長岡のもとへ、ゴロが転がってきた数秒後に折れたバットの破片が飛んでいった。長岡はぶつかりながらも打球を処理し、一時ベンチ裏に下がって治療を受けた。
長年、内野を守るベテラン選手の一人は「最近は折れたバットも飛距離が出る」と証言し「折れ方も昔と全然違う。守っていても、打球は右でも折れたバットは左に飛んでいくから。全く予想もつかない方向に飛ぶ」と困り顔だ。
その要因は複数、考えられるという。昨今のバットの軽量化と素材の変化だ。投球の高速化に対応するべく、2010年代に主流だった「900~950グラム」のバットから現在は「900グラム以下」がトレンドとなっている。素材も材質そのものに多少の湿気を含み、軟らかいアオダモやホワイトアッシュなどから、軽くて硬いハードメープルを好む選手が増えている。
前出選手は「投手は特にだけど、内野も危険が増しているのは間違いない。打球と(折れた)バットが同時に…っていう。そのうち内野は守備中もヘルメットをかぶって守る時代が来るかもよ」と冗談交じりに話す。
打撃技術の向上とバットの素材の進化で打球速度は高速化し、飛距離も伸びた。近い将来、打球をさばく内野手たちも防具をつけて守る時代が訪れるかもしれない。












