ソフトバンクは30日の日本ハム戦(エスコン)に4―5で競り負け、連勝が「9」で止まった。前日のカード初戦を制して今季初の首位に立ったが、一夜で2位に転落。日本ハム戦の連勝も「5」でストップした。

 2度追いついて一時は勝ち越したが、ライバルの執念に屈した。1点リードの8回、3番手・藤井が二死走者なしから一、二塁のピンチを招くと、清宮に逆転の2点適時三塁打を献上。試合後、小久保監督は「ええゲームやった。最後に打った清宮がすごい」と相手をたたえ、結果を素直に受け入れた。覇権を争う「2強」の後半戦最初の直接対決は、これで1勝1敗。勝利を目前にしての惜敗だけに重たい1敗だが、チームに暗いムードはなかった。

 満身創痍の状態で強行出場している選手会長・周東佑京内野手(29)が特別な存在感を放ち、ポジティブな空気を生み出している。昨オフに手術した左ヒザのケアが続く中、27日のオリックス戦(みずほペイペイ)では腰の張りで途中交代。小久保監督が「あまり良くないので心配」と正直に打ち明けるように、首位攻防戦でなければ出場回避という状態で3連戦に臨んでいる。

 それだけに連日の活躍には、チーム内から「状態が状態だけに頭が下がる」「周東が打つたびにベンチが沸き上がっている」と拍手喝采が送られている。29日の初戦は先頭打者弾。この日は2本の適時打に、リーグトップを快走する27個目の盗塁を成功させ、打線をけん引。勝っていれば「ヒーロー」の活躍だった。

「自分の中でよっぽどひどかったら言わなきゃいけないけど、休むつもりはない。今週は日本ハムと大事な3試合をやった後に、負け越している楽天とやる1週間。特に大事になってくると思っているんで、もう全部出るつもりです」と語った周東。いつも以上に明るく声を出し、悲壮感は見せない。「強い選手」と呼ばれる柳田、今宮を尊敬してやまない男は大一番での振る舞い方を知っている。