にらみ合いが、またしても両軍総出の騒ぎに発展した。米メディア「ラリー・ブラウン・スポーツ」は23日(日本時間24日)、フェンウェイ・パークで行われたレッドソックス―ツインズ戦で、ウィルソン・コントレラス内野手(34)が本塁上のクロスプレーをきっかけに、両軍ベンチが飛び出す騒ぎを招いたシーンをクローズアップ。勝敗とは別の危うさで、東海岸の名門がざわついた。

クロスプレーで両軍総出の騒ぎに(ロイター)
クロスプレーで両軍総出の騒ぎに(ロイター)

 場面はレッドソックスが0―2で追う4回。セダン・ラファエラ外野手(25)の右翼線二塁打で二走が生還し、さらに一塁から一気に本塁を狙ったコントレラスは、ツインズのビクター・カラティーニ捕手(32)と正面から衝突した。送球は先に返っており、判定は本塁憤死。コントレラスは直後に両手を上げ、悪意がなかったことを示すようにベンチ方向へ戻ったが、カラティーニは納得しなかった。言葉をぶつけ合う形となり、両軍の選手が一斉にベンチを飛び出した。

 幸い、殴り合いには発展しなかった。今回の走塁に違法性があったとは見られておらず、同メディアも「本塁に触れようとしていただけ」との見方を示している。

 ただ、コントレラスの「名前」が事態をややこしくした。カージナルス時代の2025年7月25日(同26日)にはパドレス戦でニック・ピベッタ投手(33)から死球を受け、怒りをあらわにして両軍ベンチが飛び出す騒ぎを招いた。同年8月25日(同26日)のパイレーツ戦でも判定に激高し、退場後にヘルメットやバットを投げる騒動を起こしている。

 つまり今回の本塁衝突は、映像だけを切り取れば不可抗力に近い。それでも相手側から見れば「あのコントレラスなら」という先入観が働く。あの〝問題児〟が滑り込まずに突っ込んできた――。その瞬間、カラティーニ側に「意図的ではないのか」という疑念が生まれても不思議ではなかった。

 騒ぎの輪には、ベンチスタートだった吉田正尚外野手(32)の姿もあった。出場機会を待つ立場でも、チームメートを守る空気には即座に反応した格好だ。試合はレッドソックスが2―4で敗れ、22勝29敗でア・リーグ東地区4位と苦しい。勝てない空気の中で、コントレラスが持ち込んだ熱量は武器にもなるが、同時に火薬庫にもなる。吉田も巻き込んだ一触即発の場面は、低迷する名門の危うさをそのまま映していた。