ソフトバンクの小久保裕紀監督(54)が3日に引退を表明した中村晃をねぎらいつつ、改めてリーグ3連覇を目指す重要戦力と強調した。「まだ、お疲れさまではない。戦力として考えている。8、9月の終盤に代打の切り札として、状態がよければファーストのスタメンとしても(考えている)。今日、そんな話も本人とした。優勝のピースとして考えている」と言及。ベテランの決断を尊重した上で、ペナントレースが佳境を迎えるシーズン終盤の再合流を求めた。

 現役時代に薫陶を授けた後輩だった。中村晃が3年目を迎える2010年1月に球団からの要請で自主トレに帯同。指揮官は懐かしそうに当時を振り返った。「1500本打つ選手になるとは思いもしなかった」。第1印象をそう明かした上で「正直レギュラーもきついと思った。それは特長がなかったから。肩も強くない。足も速くない。でも、自分で目標設定して、やるべきことをやり続けたら、あそこまでの成績を残せる。同じような境遇の選手からしたら、ものすごくいいお手本だと思う。言葉は悪いが、本当に光るものがなかった」と小久保節でタイトルホルダーにまで上り詰めた足跡をたたえた。

 指揮官から見ても、チームに与える中村晃の影響力は絶大だ。「この先は分からないが、やめる直前の姿を若い選手はよく見ている。よく話も聞くんじゃないかな。どの道に進んでも彼の話なら聞くと思う。お手本として、しっかり隙のない姿で(今も)グラウンドに立っている」。最高のほめ言葉で後輩の歩みをねぎらった。