【2021プロ野球残念案件】良くも悪くも2021年の阪神は「外国人選手」が浮上の鍵を握っていた。
ヤクルトとの開幕戦に3連勝という最高の船出。その後も来日2年目のサンズや3番に定着したマルテ、投げては開幕6連勝のガンケル、盤石の守護神・スアレスらが活躍。コロナ禍で各球団の助っ人勢合流が遅れた中、阪神は万全に近い布陣で首位を独走した。
さらに4月中旬には、他球団との争奪戦の末に獲得した新助っ人のロハス、アルカンタラも来日して合流。一軍枠は「4」にもかかわらず、左腕のチェン、エドワーズを含めた助っ人8人体制は〝大当たり〟したかに見えた。
だが、シーズン後半は大所帯を操縦していく難しさに直面する。五輪期間中、球団は単身で来日の助っ人勢に一時帰国を許可。オールスターに出場のスアレス、マルテよりも先に、他の助っ人勢は離日→再来日→隔離期間を経て、後半戦開幕前までに戦列復帰。この時点ですでに球宴組の2人と、その他の助っ人では首脳陣の信頼度も変わっていた。首脳陣からすれば球宴組の2人には「優勝を決める終盤には必ず必要。今はゆっくりしてて」ぐらいの感覚だったに違いない。
ところが、そう受け取らなかったのがマルテだった。前半戦首位のアドバンテージを利用し、首脳陣はシーズン再開から8月いっぱいまで、その他の助っ人の〝見極め〟に一軍枠を割いた中、マルテはその割りを食う形で昇格が度々、見送りに。再来日後、隔離→二軍調整→実戦復帰と問題なく、段階を踏んだだけに「ナゼ使わない?」と、イライラを自身のインスタグラムに投稿。首脳陣とマルテの間で不穏な空気が漂い、助っ人8人体制の弊害が表面化した瞬間だった。
一長一短はあるにせよ、球団は来季も8人の外国人体制を敷くという。ならば現場をサポートする通訳等、助っ人専門のサポート要員の増員もひとつの手かもしれない。原因を突き詰めれば、単なる〝ボタン〟のかけ違い。結果、ハナの差でヤクルトに優勝をさらわれただけに、意志疎通はニュアンスを含めた部分まで大事になることを、改めて思い知らされた一件となった。
批判をしているのではなく、猛虎の通訳はむしろ優秀。例年よりも対応しなくてはならない「人」は大幅に増えたのにも関わらず、サポートする現場の態勢は前年度とほぼ変わらない中で奮闘していた。だからこそ、大所帯の助っ人勢を支える人材の拡充は、検討しても損はないはずだ。












