ヤクルトは10日の阪神戦(甲子園)に2―1で競り勝ち、2位・巨人に0・5ゲーム差まで肉薄した。
先発・高橋は7回1失点、10奪三振の力投。初回に森下の適時二塁打で先制を許したが、その後は追加点を与えず試合をつくった。
一方、バットで存在感を放ったのはドラフト1位・松下歩叶内野手(23)だ。「6番・三塁」で先発出場すると、4打数3安打でプロ初の猛打賞をマーク。さらに0―1の5回には、山野辺の遊ゴロの間に本塁へ気迫のヘッドスライディング。一度はアウト判定となったものの、松下がすぐさまベンチへアピール。池山隆寛監督(60)がリクエストを要求すると、左手が相手捕手・坂本のタッチを巧みにかわしていたことが確認され、判定が覆った。執念でもぎ取ったこの1点が、接戦を制する大きな流れを呼び込んだ。
ルーキーの躍動に応えるように、チームは8試合ぶりとなる2桁安打と活気を見せ、6回には赤羽の3号ソロで勝ち越し。これが決勝点となった。池山監督は「『ヒヤヒヤ、ハラハラ、ドキドキ』っていう言葉では足りないぐらいの試合でした。(6回は)4本打って1点だけ。もう少し打線に点を取ってもらってっていうところは課題でもあるので、引き続き頑張っていきます」と次戦を見据えた。
指揮官が課題と分析する打線の〝起爆剤〟として、首脳陣から期待を寄せられているのが松下だ。「松下と内山は、長打力というところで1番可能性が高い。2人のどっちかが乗ってくれば、チームも乗ってくる」と占う声があがる。松下自身も「期待されているのはすごく感じます。僕が求められているのはバッティングだと思うので、そこは結果という形で応えていきたい」と意欲を燃やす。
この日も「バッティングを変えないと、と思って。振りすぎてた部分があったので、いろいろな人にアドバイスをもらいながらやってます」と自身の課題と向き合う姿勢をにじませ、さらなる飛躍へ歩みを進めている。
プロ初猛打賞に、好走塁。期待のルーキーが殻を破り始めた今、停滞していた打線にも変化の兆しが見え始めている。若燕の成長が、上位争いを勝ち抜く追い風となるか注目だ。












