ドジャース・大谷翔平投手(31)が10日(日本時間11日)に本拠地ロサンゼルスで行われたダイヤモンドバックス戦で、先発登板を緊急回避した。左ヒザに抱える炎症の影響で前半戦最終戦(12日=同13日)後に水を抜く治療を受ける予定で、両リーグ最多の得票数を集めて出場が決まっていたオールスター戦(14日=同15日、フィラデルフィア)への出場も取りやめた。

 6年連続6度目の夢舞台も諦めたスーパースターは、コンディションが不安視される中で出場したこの日の一戦でさすがの超人ぶりを見せつけた。初回の第1打席で反対方向の左中間へいきなりの21号ソロ。ただでさえ難儀の本塁打を万全でない状態で叩き込み、試合後の報道陣とのやりとりでは米記者から真っ先にこんな質問が投げかけられた。

「左ヒザに治療を受けなければならない状態でオールスターも欠場するのに、第1打席で本塁打とはどういうことですか?」。もっともな直球質問に大谷は「どちらかというとピッチングの方が負荷がかかるところではあるので、バッティングは基本的に問題なくできているのかなと思います」とサラリと答えた。

 大谷にとっての左ヒザは打者では軸足、投手では踏み出す足となる。着地した際に体重がよりかかる投手の方が負荷が大きいといい「かばうのもかばうで他に負担がきたりとかはするので、改善するところはしなければいけない」。症状は「炎症が起きたり起きなかったり」とマチマチで「ここ数週間は辛抱しながらやっていた感じ」でだましながらプレーを続けてきたという。

 この日の登板回避については、前日9日(同10日)にチームと電話で話し合い「本当に不安なくいける状態以外は休んだ方がいい」との結論に至り「僕が納得して受け入れたという感じ」と明かした。ただ、結果的に7投手が登板するブルペンデーになった末に敗れ「しわ寄せがいく形にはなっているので、そこは本当に申し訳ない」と話した。

 球宴への出場も断念した。気圧の変化もある空路での移動を伴うオールスターを欠場すれば、回復に向けて4日間の〝猶予〟ができる。とはいえ、ファン投票で集めた334万票以上の思いに応えられない形となる。大谷は「そこは投票してもらった方に申し訳ないなというか。やっぱり見たくて投票してもらっていると思うので、プレーできない申し訳なさというか。選んでもらっていて辞退しなければいけない状況になってしまっているのは、ちょっと心残りはあるかなと思います」と謝罪を口にした。

 大谷が見据えているのはやはりワールドシリーズ3連覇だ。「チーム的には貯金もある程度余裕がある状態だと思うので。チームとしてはポストシーズンを見据えながら、そこに合わせていきたいところではあると思うので。とはいえ、出られる試合は出たいですし。野手の方は問題なく振れてはいるので、どちらかというとピッチングの方ですかね」。歓喜の瞬間を迎えるために目先の事柄にとらわれず、今のうちに最大限の準備を整える。