再建へ向かうどん底球団に、炎上必至の「お祭り男」が現れた。メッツのジェフリー・ヤン投手(29)が5日(日本時間6日)、敵地プログレッシブ・フィールドで行われたガーディアンズ戦でメジャーデビュー。4―3とリードした6回から2番手で登板し、2安打1四球で満塁のピンチを背負いながら、1回無失点、2奪三振で切り抜けた。チームは延長10回の末に6―5で勝利した。
だが、数字以上に米球界の視線をさらったのが、三振を奪うたびに炸裂させた全身パフォーマンスだ。メジャー初奪三振ではマウンド上で高く跳び上がり、両腕を激しく振って喜びを爆発。イニングを切り抜けると、地面をたたくような動きまで見せた。MLB公式サイトがXに投稿した動画は瞬く間に拡散した。
米メディア「ヤードバーカー」は同日、この振る舞いがメッツファンの間で賛否を巻き起こす可能性を指摘した。かつての球界なら、打者を必要以上に挑発し、相手への敬意を欠く行為とみなされかねない。とりわけ大差がついた終盤で同じ大はしゃぎを繰り返せば、ベンチからヤジが飛び、選手が飛び出す事態に発展しても不思議ではないという。いわゆるアンリトゥンルールに触れる〝危険な祝宴〟というわけだ。
ただし、今回の登板は大差で負けていた場面ではなく、1点を守る緊迫した局面だった。同メディアも、バットフリップや本塁打後の派手な祝福が定着した現在、投手だけが感情を封印する必要はないとの見方を示す。
2024年に西武でプレーした左腕は、マイナーや母国ドミニカ共和国の冬季リーグでも、奪三振後の豪快な喜び方でたびたび話題になった。それでも本人によれば、これまで相手選手らとトラブルになったことはない。長い下積みを経て29歳で夢舞台に到達したヤンは、以前から「相手やチーム、ファンを侮辱しているわけではない」と説明し、喜びを前面に出す姿勢を貫いてきた。
メッツは前半戦を40勝57敗のナ・リーグ東地区最下位で折り返し、3日(同4日)のトレード期限では売り手に回った。27年を見据える沈滞ムードの中、ヤンの存在は確かに刺激となる。一方で、その熱量が相手の神経を逆なでする紙一重の〝劇薬〟であることも否定できない。次の三振で歓喜が起きるのか、それとも騒動の火種となるのか。異色左腕の一挙手一投足が注目される。












