市場の主役が動かなければ、争奪戦の熱はそのまま〝第2の大物〟へなだれ込む。米メディア「ヘビー」は7月31日(日本時間8月1日)、今夏のトレード市場でメッツのフレディ・ペラルタ投手(30)に複数球団が強い関心を示していると報じた。最大の焦点は、メッツが交換条件として何を求めているのか。その具体像についても、米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」によって明らかにされている。

 同サイトのウィル・サモン記者とケン・ローゼンタール記者によれば、メッツは各球団との初期交渉で「トップ100に入る有望株と、それ以上のもの」を要求しているという。つまり、全体トップ100級のプロスペクト1人だけでは足りず、もう一枚以上の有望株や戦力を上乗せした〝トップ100+α〟が最低ラインとなる。カブス、レイズ、ブレーブス、フフィリーズなどが強い関心を寄せているとされ、メッツ側は複数球団による競争を背景に見返りを引き上げる構えだ。

 ペラルタは今オフ、ブルワーズから有望株2人との交換でメッツ入りしたばかりだが、契約延長には至らず、今季終了後にFAとなる。今季はここまで22試合に先発し、5勝9敗、防御率4・99、113奪三振、WHIP1・48。2025年に見せた水準には届いていないものの、2度の球宴選出を誇る実績と高い奪三振能力は健在で、先発陣を立て直したい球団にとっては依然として魅力的な存在だ。

 もっとも、市場全体の時計を握っているのはタイガースのタリク・スクバル投手(29)だ。今夏最大の目玉とされる左腕が放出されるのか、それとも大方の予想を裏切ってタイガースが残留させるのか。その結論が出るまで、メッツもペラルタを先走って手放す必要はない。スクバルが市場から消えれば、獲得を逃した球団の需要が一気にペラルタへ集中し、メッツの要求が一段と強気になる可能性もある。

 その構図はドジャースにとっても無関係ではない。スクバル争奪戦で希望をかなえられなかった場合、先発補強の次善策としてペラルタへ乗り換える可能性はゼロではない。ただし、ペラルタは今季の成績が振るわず、今オフにFAとなる〝期限付き戦力〟でもある。トップ100級を含む大型パッケージを差し出す価値があるのか、慎重な見極めを迫られる。

 ペラルタは31日の本拠地マーリンズ戦に先発予定。メッツでの最後の登板となる可能性もあるだけに、その内容は争奪戦の値札を左右する〝最終見本市〟になる。3日(同4日)のトレード期限へ向け、スクバルの去就と連動しながら、ペラルタを巡る駆け引きは一気に熱を帯びそうだ。