このままやられっぱなしで終わるわけにはいかない。22勝41敗1分け、借金「19」でセ・リーグ最下位に沈む中日は18日、19日からの巨人3連戦(東京ドーム)に向け、バンテリンドームで全体練習を行った。交流戦明けの相手は首位を走る巨人。ここで意地を見せ、沈滞ムードを振り払うきっかけをつかみたいところだ。
井上一樹監督(54)は「勝てない勝てないと下を向いていてもしょうがない。数字をいかに戻していくかにフォーカスするだけ」と、借金返済へ前を向いた。チーム状態についても「やっとみんなが踊れる状態になってきたというのであれば、こちら側は一生懸命太鼓をたたくし、手拍子する。自分が下を向いていたら湿った太鼓もいい音はならない。自分の中では意識してやらないといけない」と強調。指揮官自らが率先して〝ドラあげ〟ムードを演出し、選手をその気にさせる構えだ。
球団創設90周年の節目を迎えた今季、開幕前の地元・名古屋は近年にない期待感に包まれていた。ところが、ふたを開ければ開幕5連敗から苦しい戦いが続き、13日には今季ワーストの借金「20」に到達。祝賀ムードは一転し、重苦しい空気が竜党の間に広がった。
その冷え込みは、地元の盛り上がりにも影を落としている。「優勝争いやAクラスへの期待が薄れると、テレビもラジオも中継の数字が上がらない」と地元放送関係者は明かす。5月以降、名古屋地区で中日戦中継の平均世帯視聴率が2桁を記録した試合はなく、開幕前の熱気とは対照的な状況となっている。
同関係者は「今はサッカーのワールドカップで盛り上がっていますし、秋には愛知・名古屋アジア大会(9月19日~10月4日)があります。これでドラゴンズがクライマックスシリーズに進出してくれたら、名古屋はさらに熱くなるんですけどね…」と本音を漏らす。
首位・巨人とは12・5ゲーム差。2位の阪神、ヤクルトとも12ゲーム差がある。数字だけを見れば、反攻への道のりは険しい。それでも首位相手に牙をむけなければ、失われた期待は戻ってこない。井上竜は東京ドームで、名古屋の熱を呼び戻す一撃を放てるか――。












