中日・根尾昂投手(25)にとって大きな刺激となったのが、3月に侍ジャパンのサポートメンバーに選ばれたことだ。日本最高レベルのプレーヤ―たちから多くのものを学んだが、世界一球団・ドジャースのエキスも吸収。ドラゴンズ応援大使のSKE48・熊崎晴香(28)に明かした意外な先生の名前とは――。

3月には侍ジャパンのサポートメンバーに選ばれた中日・根尾昂
3月には侍ジャパンのサポートメンバーに選ばれた中日・根尾昂

【中日・根尾昂インタビュー(2)】

 熊崎 3月には侍ジャパンのサポートメンバーで大阪で行われたオリックス、阪神との強化試合に参加されました。3月3日の阪神戦では9回に登板して三者凡退で〝プロ初セーブ〟も記録しました。

 根尾 もっと楽な場面で投げるかなって正直、思ってたんですけど、まさか点差が詰まってくるとは思わなかったので…(※侍ジャパンが7回まで5―0とリードしていたが、8回に阪神が4点を挙げ、1点差の場面で根尾は登板となった)。でも「セーブをつけてやる」とか、そういう気持ちではなくて、本当に目の前の打者に集中して投げていった結果でした。試合で投げたことも、もちろんすごいことだったのですが、僕の中でもっとこういうふうになりたいっていう目標やイメージがあったので、それがより鮮明になる経験というか。ゲームだけじゃなくて練習だったり、それこそ試合前の準備だったりいろいろ見て勉強もできました。「自分にはこれできないな」っていうものと、「自分でもこれできるな」っていうものを見たり聞けたりもできたので、本当にすごく濃い時間だったかなと思います。

 熊崎 侍ジャパンはすごい選手ばかりですけど、印象に残っている方はいらっしゃいますか?

 根尾 北山さん(日本ハム)だったり、松本さん(ソフトバンク)だったり「こういうふうに取り組んでいるんですけど、こういうふうになっていて、もうちょっとこういうふうにしたいのですが」みたいな話をしたり聞いてもらったりとかもありました。山本由伸さんはYouTubeやスポーツニュースで出回ってくる映像はたくさん見ていますけど、遠投の軌道だったり、ボールのキレ、勢いと体の動きのギャップとか、生ですぐそばの距離で投げていたのを見て「ここが違うんだな」とか「ここの動き本当にすごいな」って思いました。

 熊崎 2019年1月にテレビ朝日スポーツ放送特別賞の時に大谷翔平選手(ドジャース)とお会いしていますよね。

 根尾 一言だけあいさつさせてもらいました。

 熊崎 今回はどうでしたか?

 根尾 僕が行った時は、本当にみなさん、試合に集中していたので、その日投げないって決まっているピッチャーの方には話を聞きに行けたりとかはしましたけど、基本的にはもう試合に入っちゃっていたので、あいさつと何をしてるのか観察してたぐらいですね。

 熊崎 観察していてどうでしたか?

 根尾 大谷さんもそうですし、他の選手の方も本当に体に気を使われていました。大谷さんがすごいと思ったというよりは、(侍ジャパンの)選手全員がそこまで気を使っているんだと感じましたし、見えるところでトレーニングはしないというか、もっとすごいトレーニングもしていると思いますけど、時差とか大変だったと思うので、そこのケアに時間を割いてるのかなというのを見ていて思いました。

 熊崎 大阪では侍ジャパンの皆さんで決起集会を行っていたそうですね。SNSですごく楽しそうな写真がアップされていましたが、根尾投手の隣は誰が座っていたんですか?

 根尾 種市さん(ロッテ)がいらっしゃいました。正面にはドジャースの通訳のウィル・アイアトンさんがいらっしゃって。ずっとドジャースの話をウィルさんに一方的に2人で質問攻めにしていました。

WBC期間は、大谷翔平に帯同して来日していた通訳のウィル・アイアトン氏
WBC期間は、大谷翔平に帯同して来日していた通訳のウィル・アイアトン氏

 熊崎 印象に残ったことはありました?

 根尾 向こうの選手の準備の仕方とか、向こうの選手も日本の野球に対してこういう興味を持っているとか、いろんな話を聞きました。日本の野球だけしていても気づけないところだったりというのもあるので、そこは勉強になりましたし、本当にたくさん話を聞けたので、すごく財産になりましたね。

 熊崎 アイアトンさんから聞いたことを今シーズン取り入れたこととかありますか?

 根尾 何個もあるんですけど、それも全部、試合前のデータの活用の仕方や、自分の中での目標設定だったりといったところにも関わってきていると思います。

 熊崎 今季好調なのもそういったことを取り入れていることが、自分に合っているかもしれないという感じですか?

 根尾 去年と全く同じことをしていても同じ結果にしかならないですし、もっと良くなるためには、もっと変わらないといけないとずっと思っています。3日間だったんですけど、もっと行きたかったなと思うぐらいでした。実際に(侍ジャパンを)見て「自分もここに」っていうことは本当に思いましたし「もっとやることがあるな」とも感じたので、すごく明確になったかなと思います。

 熊崎 侍ジャパンの一員として、1点差の9回を抑えられたということは自信に変わりましたか?

 根尾 そうですね。本当は1試合目(3月2日のオリックス戦)の9回も投げる予定だったんですけど、まさか負けるとは思わなくて(※侍ジャパンが敗れて9回表で試合終了したため登板予定だった9回裏はなくなった)。もしかしたら(2日間とも)投げられないかもしれない感じになったのですが、運良く投げることができた。本当にすごい経験になりましたし、僕をサポートメンバーに選んでくださった方々、送り出してくれたドラゴンズの方々にも感謝したいですね。