MLBのオールスターゲーム(14日=日本時間15日、フィラデルフィア)への出場を辞退するスター選手が相次ぎ、祭典の価値が危ぶまれている。ファン投票で両リーグ1位の得票数を集めた大谷翔平投手(32=ドジャース)は、左ヒザに抱える炎症を治療するため出場を見送った。MVPの常連であるアーロン・ジャッジ外野手(34=ヤンキース)もケガで不在。〝両巨頭〟がそろっていない球宴には史上最低記録の更新も危惧されている。
MLBの全30球団は12日(同13日)で前半戦を終え、13日(同14日)から4日間のオールスターブレークに入った。
選出されなかった選手たちにとっては17日(同18日)から再開されるシーズンに向けて貴重な調整期間となる一方、出場する選手は大きな栄誉を得るとともに空路での移動など時間を割かなければならない。
大谷は6年連続6度目の出場が決定していたが、左ヒザの治療を選択。10日(同11日)の先発登板を急きょ回避するなど後半戦、さらに最大目標とする10月のワールドシリーズで3連覇を果たすべく、コンディションを万全に近づけることを最優先とした。
一夜限りの祭典よりもシーズンに重きを置くことは珍しくないが、大谷の場合はファン投票で全ポジション、両リーグ最多となる「334万1257票」を獲得。開幕から投打の二刀流で暴れ回り、圧倒的な支持を集めていた。
理由はどうあれ、ファンの期待に応えられない形となり、本人は「投票してもらった方に申し訳ない。やっぱり見たくて投票してもらっていると思うので、プレーできない申し訳なさというか。選んでもらって辞退しなければいけない状態になってしまったのは、ちょっと心残りはある」と謝罪を口にしていた。
結果としてMLBファンの〝総意〟は反映されず、今年の球宴には厳しい見方も広がっている。米サイト「スタジアム・ラント」は「最大の目玉である大谷の姿は見られない」と絶望し「MLBにとって彼の欠場は大打撃だ。大谷は類いまれなるパワー、運動能力、そして国際的な人気を兼ね備え、野球界の顔となっている。彼がオールスターに出場するたびに大きな注目を集めるが、今回は欠場が最大の話題の一つとなっている」と伝えた。
また、ア・リーグではジャッジが6月上旬から右肋骨の疲労骨折で欠場中。同リーグのファン投票で球宴に選出されていたが、辞退を申し入れた。ほかにもゲレロ(ブルージェイズ)やバクストン(ツインズ)ら大砲も辞退し、投手ではミジオロウスキー(ブルワーズ)や山本(ドジャース)も登板しないことを表明した。
こうした事態に、スポーツビジネスを専門的に扱う米メディア「フロント・オフィス・スポーツ」は「ジャッジと大谷は近年、ファンを魅了し続けてきた。しかし、2人のスーパースターは出場しない」と憂い「オールスターゲームを放送するFOXは昨年の視聴者数が3%減少したことを受け、視聴者数を取り戻すためには相当な努力が必要となるだろう。大谷とジャッジの不在も状況をさらに厳しくしている」と指摘している。
「FOX」などによると、昨年の球宴の平均視聴者数は718万5000人で2024年から3・5%減って歴代ワースト2位を記録した。過去最低の平均視聴者数は23年の701万人とされる。2大スターの大谷とジャッジが出場しても〝低迷〟した祭典。2人とも不在となる今年はどうなってしまうのか――。












