金満補強の看板が、いまや売り手転落の現実にさらされている。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は17日(日本時間18日)、今季低迷するメッツが米東部時間8月3日午後6時(同4日午前7時)のトレード期限を前に売り手へ回る可能性を指摘しながらも「放出すべきではない3選手」を列挙した。デービッド・スターンズ編成本部長(41)が描いた青写真は開幕から2か月半で大きく狂い、チームは来季以降をにらむ判断を迫られている。買い手が多く、売り手が限られる市場なら、見返りの若手獲得を狙えるからだ。
その中で重く響くのは、千賀滉大投手(33)の名前が「守るべき3人」にかすりもしなかったことだ。16日(同17日)のレッズ戦で負傷者リストから復帰した右腕は4回4失点。初回にいきなり4点を失い、5―3で敗れたチームに流れを呼び戻せなかった。翌17日(同18日)にはチームが同カードに9―1で快勝しただけに、なおさら千賀の不安定さは際立つ。高額契約を抱える先発投手でありながら、現状は「放出不可」どころか、同メディアの構図では論外扱いに近い厳しい立ち位置だ。
同記事がまず名前を挙げたのはボー・ビシェット内野手(28)だ。今季は本来の打棒を取り戻し切れていない時期もあったが、17日(同18日)のレッズ戦では3安打を放ち、6試合連続マルチ安打と復調気配を強めている。来季4300万ドル(約62億3500万円)の高額契約が残るとはいえ、2027年以降も勝つつもりなら打線の厚みは欠かせない。
2人目はジャレッド・ヤング内野手(30)。韓国プロ野球を経て加入した苦労人は、選球眼と長打力で低迷下の数少ない明るい材料となっている。派手さはなくても、来季構想の土台として計算できる存在だ。
最も悩ましいのがルーク・ウィーバー投手(32)だ。記事によれば、レッズ戦を前に30回で防御率2・40、27奪三振、直近18回無失点。売れば見返りは大きいが、ブルペンの中核を失えば来季の勝負態勢にも穴が開く。
メッツは今、「誰を売るか」より「誰だけは守るか」を問われている。その輪の外に置かれた千賀に、反転への時間は多く残されていない。












