ドジャースへのトレード移籍が電撃的に報じられた最強左腕、タリク・スクバル投手(29=タイガース)が1日(日本時間2日)、現地メディアに心境を語った。

 衝撃のトレードを報じた米スポーツ専門局「ESPN」によると、スクバルが移籍を知ったのはこの日敵地で行われたアスレチックス戦の最中。登板予定がなく、クラブハウスで過ごしていたところ電話が鳴り「これが何のことか分かった。今、フィールドに戻るのは適切なタイミングではないと感じた」と話した。

 そして7回表の攻撃中には3対1のトレードが決まったと同局のジェフ・パッサン記者が報じ、ベンチで指揮を執っていたヒンチ監督も騒然とする観客の会話が耳に入ったという。

 スクバルは2018年のドラフト9巡目(全体255位)でタイガースに入団。9シーズンを過ごし、昨季まで2年連続で投手最高の栄誉であるサイ・ヤング賞に輝いた。試合後、同局などの取材に応じたスクバルは「タイガースに心から感謝しています。ドラフト指名し、小さな大学の若者にチャンスを与えてくれた。多くの失敗もしたけど、この球団は信じ続けてくれた。マウンドに上がる資格がない時でも5日ごとに上げてくれた」と球団への思いを述べた。

 トレード期限が迫れば、下位球団から優勝争いを繰り広げる上位球団に移籍する選手が相次ぐことは毎年のこと。初めて自分事となったスクバルは「信じられないよ」とし、同僚たちがいるロッカールームの方を指さすとあふれ出す思いをこらえ切れず「ツラいよ」と言って言葉を詰まらせた。

「あそこにいるみんなが大好きなんだ。彼らは僕にとって最高の友達なんだ」。ひと呼吸を置き、顔を手でこすると新天地となるドジャースについて聞かれ、涙をこらえながら顔を上げて「ごめん」。13秒間沈黙した後に「ワクワクするよ」とコメントしたと伝えている。