ソフトバンクは2日の楽天戦(楽天モバイル最強パーク宮城)に4―5の逆転負けを喫し、開幕からの連勝が「5」でストップした。試合は最終盤までもつれる一進一退の攻防。3―3の同点で迎えた8回に2番手・松本裕樹投手(29)が二死から四球と2連続長打を浴びて2点を失い、9回に打線が1点差まで詰め寄ったが、あと一歩及ばなかった。

 イニング途中で降板に追い込まれた絶対的セットアッパーは試合後、苦しい胸の内をこう明かした。「ベストの状態ではない。だけど、もう少しやれることはあったと思う。しっかり反省して、次は抑えられるようにしたい」。8回はわずか3球で二死を奪ったが、右腕は「思い通りに投げられてアウトを取れたわけではない」と説明。思うように出力を生み出せず、意図したボールを投げられない状態に表情をくもらせた。

 松本裕は今カード初戦でも安定感を欠き、これで2試合連続の失点。1試合複数失点とともに昨季一度もなかった珍事だけに、不穏な空気が漂うのは致し方なかった。

 開幕2カードを終えて5勝1敗とリーグ3連覇へ快調なスタートを切ったチームにあって、唯一と言っていい不安要素は救援陣だろう。昨季、安定した戦いを支えたのが藤井―松本裕―杉山で形成した「勝利の方程式」。ただ、今季はすでに藤井が右ヒジ手術のためシーズン全休が決定。そんな中でWBC出場組の松本裕の状態が上がってこない現状は、文字通り「中継ぎ不安」を露呈する事態と言える。

 昨季「最優秀中継ぎ投手」に輝いた松本裕の代役はそういない。それだけに倉野チーフ投手コーチも「やってもらわないと困る選手。なんとか今よりももっと状態を上げられるようにサポートしていきたい」と右腕の復調を最優先事項に挙げた。

 シーズンは長い。だが、悠長にも構えていられない。ブルペンの「層の厚さ」が試される堪えどころを迎えている。