全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル2025(CC)」Aブロック公式最終戦(6日、後楽園ホール)で〝マット界随一の偏屈者〟こと鈴木秀樹(45)が、デイビーボーイ・スミスJr.(39)を下し、首位でリーグ戦を突破した。好調の裏で見せているのが「バカの時代」の陽気なノリの封印だ。この〝変身〟の理由とは…。優勝決定トーナメント(18日、東京・大田区総合体育館)への意気込みとともに、胸中を激白した。

 CCが開幕してから鈴木は「バカの時代」の明るいノリを封印し、殺気をまとってきた。

 その矛先は対戦相手だけではない。開幕戦の宮原健斗戦で勝利後に「全日本プロレスになにか外からの〝引き〟があった場合は、すべて僕が相手をします」と発言するなど、団体外部にも向けられる。

 この言葉の真意を「リング上の純粋な勝負じゃないことを、全日本に仕掛けてくるヤツがいたら『俺がやるよ』ってことです」と説明。そして「いい言葉ではないけど、戦争は絶対に勝たなきゃいけないから。そのためなら僕は、だまし討ちでも何でもします」と鋭い目で話した。

 だが、リング上での陽気さを〝封印〟した理由を問われると「バカの時代をやってから、あんまり勝率がよくないことに気づいたんですよ。ひょっとして、バカじゃない時代も必要なんじゃないかなって…」と頭をかく。さらに「これに気づくのに1年近くかかりました」とため息交じりに話した。

スミスJr.をジャパニーズレッグクラッチで仕留めた鈴木秀樹
スミスJr.をジャパニーズレッグクラッチで仕留めた鈴木秀樹

 達観した戦いぶりはスミスJr.との最終戦でも健在。技巧対決は一進一退の攻防となったが、最後はジャパニーズレッグロールクラッチで押さえ込み、リーグ戦首位で決勝トーナメント進出を決めた。トーナメントではまず、Bブロック2位の選手と対戦。これに勝てば「宮原 vs Bブロック1位の選手」の勝者と優勝決定戦を戦うことになる。

 トーナメントに向けて鈴木は「宮原健斗と優勝決定戦でもう1回やりたい」と力を込める。そこまで宮原にこだわる理由を「去年1年見て、どの会場でも宮原健斗が持っていく感じがしたんですよ。お客さんの〝宮原健斗を待ってる感〟がすごいあった気がしたんです」と説明。

 さらに「僕とは技術体系も、なにもかも全然違うんですよ。性格的にも全然真逆のタイプで、僕が選ばない選択をする人だから。自分に持ってないものを持ってる人って興味がわきますよね」と眼光鋭く語った。

 そんな鈴木は最後に蛇足とばかりに「それと最後に1つ、青木真也に伝えてください。『フルネルソンはフルネルソンだ、このバカ…、サバイバー。それにわざわざ名前をつけるなんて恥ずかしいぞ』って」とこき下ろすと、後楽園ホールから去っていった。

 なぜこの界隈の人たちは、この時代になっても本紙を伝言板代わりにするのだろうか…。