「ACN EXPO EKIDEN(エキスポ駅伝)」(16日、万博記念公園~大阪・関西万博会場前、7区間54・5キロ)は、トヨタ自動車が2時間32分48秒で完全優勝を果たした一方で、大学との〝格差〟を指摘する声が上がるなど、課題も見受けられた。

 大学と実業団有力チームの直接対決が実現した一戦は、トヨタ自動車の1区吉居大和がトップでタスキをつなぐと、エース区間の3区を任されたハーフマラソン日本記録(59分27秒)保持者の太田智樹が区間賞の快走でリードを広げる。一度も首位の座を明け渡すことなく、最後は7区内田隼太が笑顔でゴールテープを切った。熊本剛監督は「選手たちには『学生とは立場が違う。プロ意識を持ってほしい』と話していた。負けられない中でしっかり勝ち切ったことは評価したい」と褒めたたえた。

 今大会に向けては主催者側や青学大の原晋監督が「ガチンコ勝負」を期待。直近まで各地で駅伝やマラソンが開催されており、選手のコンディションが整わない事情もあったものの、出場チームはできる限りのベストメンバーを組んで戦った。大会関係者によると、2回目以降の開催は未定だというが、原監督は「どんな形でも実業団と大学の対決を日本長距離界の柱、文化にしてほしい」と訴えている。

 ただ、裏には平等と程遠い現実があった。ある陸上関係者によると、実業団は記者会見などが行われた高級ホテルに宿泊し、大学は別のホテルに宿泊していたという。同関係者は「実業団の一部の出場チームが大会のスポンサーをやっているから仕方ない部分はあるけど」と切り出した上で「だったら例えば箱根駅伝とニューイヤー駅伝の上位3チームは高級ホテルにするとか、そういった分け方じゃないとおかしい」と憤りを口にした。

 画期的な取り組みをよりハイレベルにするには、問題点を一つずつクリアにしていく必要がありそうだ。