第106回全国高校野球選手権大会の第9日(15日)第4試合は大社(島根)が創成館(長崎)に延長タイブレークの末、5―4で勝利し、1931年以来の2回戦突破を決めた。エース・馬庭優太(3年)は一人で10回を投げ切った。
時折り、夜空に稲妻が光る甲子園で雄たけびを上げた。馬庭は序盤から得意の真っすぐとスライダーを織り交ぜテンポのいい投球。失策も絡み2回に1点、6回に2点を失ったものの粘り強く投げ抜いた。
エースの熱投に打線が応えたのは8回だ。2本の安打で好機をつくると、馬庭の打球が相手の失策を誘い1点差に迫った。さらに一死二、三塁から園山(3年)がスクイズを見事に決め切って同点。試合を振り出しに戻した。
追いついてもらった左腕の投球にはさらに熱がこもる。息をのむ接戦は延長タイブレークに突入。表に相手の失策で1点を勝ち越し、またしても園山のセーフティースクイズで2点目をもぎ取った大社だが、その裏に無死満塁と絶体絶命のピンチを背負った。
それでも2つの内野ゴロで二死とすると、最後はスライダーで空振り三振を奪いゲームセット。馬庭は帽子を飛ばすほどのガッツポーズをして気持ちを爆発させた。115球で10回6安打無四球完投。試合後には「自分が最後までマウンドにいることができて、仲間も信じて投げることができましたし、最高のゲームになりました」と満足げに語った。
この日もアルプスが満員になるほどの大応援団が集結。第3試合の早実(西東京)の応援にも決して引けをとらない大声援が送られた。馬庭は「自分だけの力じゃなくて、地元の応援が自分の中で一番響いてます」と感謝を述べた。
1回戦の報徳学園(兵庫)に続いての強豪校撃破に石飛監督は相変わらずの大興奮。この日のヒーローを聞かれた際には「ちょっと何が起きたかわからないんで、どうやって点取ったのか。みんなしっかり守ったので…すみません、絞れません」と話した。
さらには対戦相手について「創成館さんに勝てたなんて…。もうホントに僕らからしたらテレビで見るチームなんで。(向こうの)監督さんが出されてる本を読んで勉強させていただいた立場で。こうやって甲子園を戦っていくんだなって勉強になりました」と敵将から学びを得ていた。
勢いが止まらない大社。次は17日に早実(西東京)と対戦する。












