第98回選抜高校野球大会第11日(31日)の決勝戦は大阪桐蔭が智弁学園(奈良)に7―3で勝利。4年ぶり5度目の日本一に返り咲き、春夏通算10度目の優勝を果たした。

 先発・川本晴大(2年)が146キロのストレートで最後の打者から三振を奪うと、選手たちが一斉にマウンドに駆け寄る。はじけんばかりの笑顔で人さし指を高く掲げ、悲願の瞬間を全身全霊で喜んだ。ナインの掛け声とともにベンチ前で西谷監督の大きな体が5度、宙を舞った。

 スタンドからの声援を浴びながら指揮官は「とにかく10回目の優勝をしようと、毎日毎日子供たちと話してきて、それをなんとか今日達成できました。本当にうれしく思います」と穏やかな表情で汗を拭った。

胴上げされる大阪桐蔭・西谷監督(中)
胴上げされる大阪桐蔭・西谷監督(中)

「昨年、前キャプテン中野を中心にいいチームを作ってくれましたが、ここにたどり着けず、本当に苦しい1年でした。2年分の思いを持ってやろうと今日戦ったので、卒業生にいい報告をできることをうれしく思います」と日本一をかみしめた。

 先発・川本は9回150球を投げ、6安打15奪三振3失点で完投。その力投に応えるように、打線は序盤からしぶとく点を積み重ねた。2回に中村(2年)が右前適時打で先制すると、3回にも藤田(3年)の右中間を破る適時二塁打で2点を加えた。

 1点リードの6回、川本が逢坂(3年)から痛恨の同点本塁打を浴び、試合は振り出しに。しかし、直後に打線が猛攻を仕掛けた。連打で無死満塁とすると、押し出し四球で勝ち越しに成功。藤田の遊ゴロ間に1点、さらに二死二、三塁からキャプテン・黒川(3年)の逆方向への適時打で2点をもぎ取った。機動力を駆使して4点を挙げ、智弁学園を突き放した。

 大阪桐蔭はこれで3度目の春夏連覇に王手をかけた。西谷監督は「今日いい結果で終わりましたので、もう一度みんなで話をして、明日から夏に勝負をかけていきたい」と大目標に向けて進み続けることを誓った。