虎の正捕手に何が起きているのか――。阪神は10日のDeNA戦(甲子園)に3―0で零封勝利。連敗を「2」で止め、首位・ヤクルトに1ゲーム差まで迫った。

 先発・才木は梅野とのバッテリーで7回3安打無失点、10奪三振の快投で今季4勝目。打っては佐藤の10号ソロに加え、育成出身捕手・嶋村からチームにとって51イニングぶりとなる適時打も飛び出し、投打がかみ合った。

 一方でベンチから戦況を見つめる時間が増えているのが坂本誠志郎捕手(32)だ。プロ10年目だった昨季は108試合で先発マスクをかぶり、史上最速優勝に大きく貢献。ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞にも輝き、今年3月に開催されたWBCでは初めて日本代表にも選出された。

 名実ともに虎の正捕手として存在感を高めていたが、コンビを組んだ才木が4月21日のDeNA戦(横浜)、同28日のヤクルト戦(神宮)と2試合連続で6失点。さらに、今月1日の巨人戦(甲子園)では村上とのバッテリーで5回5失点と試合をつくれなかった。そして、翌2日から6試合連続でスタメンマスクを新戦力の伏見と梅野に譲るなど、今月の先発出場はわずか2試合にとどまっている。

 それでも坂本は「どこからでも勉強することはあるし、自分がやる時に必要だと思うことを覚えておきたい。人からしたらどうでもいいことかもしれないけど、僕にとっては大事なことを書いています」とキッパリ。試合中も気づいたことをメモに残し、自身のリードに生かそうとする姿勢を崩さない。

「準備は誰もがすることだし、みんな出た時に活躍したいと思っている。でも、そんな簡単な世界じゃないので。最大限の準備をすることは野球をやっている以上ずっと続くこと。それができないなら自分が一軍にいる資格はないと思う」

 藤川監督は「WBCメンバーはキャンプを送れていない。長くパフォーマンスを出すには、国際大会があると選手はしんどくなる」とも話していた。現状では坂本の出場機会が減少しているものの、ベンチから目にする一球ごとを糧にしながら準備を整えている。