阪神は8日のDeNA戦(甲子園)に1―10で完敗し、首位の座から陥落した。先発・村上が7回5安打2失点(自責は0)と力投したが、打線はベイ投手陣を攻略しきれず援護は森下の9号ソロによる1点止まり。ゲーム終盤に虎自慢のブルペン陣が1イニング8失点と大炎上して、大勢は決した。
昨季圧倒的な強さでセ界を制した前年覇者と、13ゲームの大差で2位に終わったチームの対戦。だがこの日はスコアだけでなく〝野球の質〟でも虎は完敗した。戦局が動いたのは4回。一死無走者から大山の悪送球で佐野の出塁を許すと、山本にも左前打を許して二死一、二塁。この日初めて得点圏に走者を背負う。
次打者・京田の放った打球はフラフラと上がる打ち取った当たりだったが、これが左翼の前にポトリと落ちるアンラッキーな安打に。福島が打球処理をファンブルする間に、二走・佐野だけでなく一走・山本も一気に三塁を蹴り長駆生還。相川ベイに定着しつつある思い切りのいい走塁によって奪われた2点目が、この日は最後まで重くのしかかった。
この回は2本の単打と2つの失策で2失点。最終9回の大量失点も捕手・伏見の野選が呼び水となっていた。就任以降「凡事徹底」の四文字をナインたちに説いてきた藤川球児監督(45)も試合後は「守備のその後の処理の仕方ですよね。精度を上げなければならない」と課題を指摘する。
伝統的に対戦相性の良かったDeNAだが、今季は2勝4敗と黒星が先行。虎指揮官も生まれ変わりつつある新生DeNAの姿に警戒感を強めている。
4月22日のDeNA―阪神戦(横浜)も紙一重の走塁の差がモノを言い、7―6でベイが勝利。その直後に虎将は「相川監督が仕込んでいるものですよね。凡事徹底。春のキャンプの取り組みの中に答えはあったはず」と報道陣の前で漏らしている。皮肉にも、その予感はこの日の一戦でも的中してしまった格好だ。
牧、筒香らの主力打者を負傷などで欠きながらも、粘り強く勝率5割前後を行き来するDeNAは徐々に不気味な存在となってきた。球団史上初となる連覇を目指す黄金時代ど真ん中の猛虎だが、頂上への道のりはやはり平坦ではない。












