勢いに乗るチームでは、脇役の一振りまで勝ち筋に変わる。カブスが、ドジャース時代に埋もれかけた左打者を再生させた。
カブスは7日(日本時間8日)、シカゴの本拠地リグレー・フィールドでレッズに8―3で快勝し、4連戦をスイープした。連勝は9に伸び、本拠地では15連勝。ナ・リーグ中地区では26勝12敗で首位に立ち、2位カージナルスに3・5ゲーム差をつけた。
先発の今永昇太投手(32)は6回6安打1失点、10奪三振で4勝目を飾り、チームの連勝に大きく貢献。その一方、打の主役の一人がマイケル・コンフォート外野手(33)だった。2回に先制の2号ソロを放つと、4回の7得点ビッグイニングでは押し出し四球で加点。3打数3安打、1本塁打、2打点、2得点、1四球と打線の流れを決定づけた。今季は同日時点で36打数13安打、打率3割6分1厘、2本塁打、8打点、OPS1・134。直近15試合でも打率4割4分4厘と、単なる控えの域を超えている。
米メディア「ファンサイデッド」も、この変貌を「カブスはドジャースができなかったことを成し遂げた」と指摘した。昨季のコンフォートはドジャースで138試合に出場し、打率1割9分9厘、12本塁打、36打点、OPS・638。1年1700万ドル(約26億6000万円)で加入しながら、ポストシーズンのロースターから外れる屈辱も味わった。
問題は能力そのものより、使い方だったのかもしれない。ドジャースでは外野事情もあってレギュラー的に起用され、苦手な形まで背負わされた。一方のカブスはクレイグ・カウンセル監督が右投手相手を中心に投入し、今季45打席のうち44打席が右投手との対戦。長所を切り出した運用が、打率3割6分1厘、出塁率4割6分7厘、長打率6割6分7厘という数字に直結している。
王者ドジャースの編成眼は、常に正解を引くわけではない。結果論とはいえ、眠れる戦力を「宝の持ち腐れ」にした珍しい失策が、いまカブスの快進撃を照らす皮肉なスポットライトになっている。












