冷やしすぎにも要注意!? 昨今の夏の酷暑化に伴い、日本高野連がさまざまな暑さ対策に取り組んでいる。
8月の全国高等学校野球選手権大会(甲子園)ではすでに午前、午後の2部制が実施され、7イニング制の導入に向けた議論も交わされている。気温35度以上の猛暑日を超え、40度以上の酷暑日となることも少なくなく、白球を追いかける球児たちの健康を守る目的で変革の時を迎えている。
改革は試合形式にとどまらず、試合中の環境整備にも及んでいる。ベンチ裏にはスポットクーラーや送風機、冷凍庫やサーモグラフィーが設置され、スポーツドリンクやアイスベスト、ネッククーラーなど体を冷やすアイテムを常備。5回終了時には約10分間の「クーリングタイム」も設けられ、球児たちは体をケアした上で試合に臨むことが可能となった。
一方、この〝冷却タイム〟には「盲点がある気がする」と指摘する声もある。夏の甲子園に出場経験がある50代の現役プロ野球指導者は「今ほどではないけど、我々の頃も甲子園のグラウンド上は日中は40度近くあった。でも、最近は我々の頃では考えられないようなアクシデントが増えている」と警鐘を鳴らした。
その異変とは、特に試合の後半で体の部位がつるケースが激増していること。前出の指導者は「それまでに何十球も投げた先発投手ならまだ分かる。スタミナの側面もあるから」と前置きしつつも「最近は内野、外野の選手の脚などがいきなりつる。直接的にプレーしていない場面やちょっとカバーリングに走っただけとかで。これは我々の時代にはなかったこと。クーリングタイムで体を急激に冷やした後、またすぐにフルパフォーマンスする。心肺はいったんクールダウンできた一方で筋肉には相当な負担がかかっている気がする」と分析している。
冷却効果で熱中症などのリスクを下げられる半面、冷やした体をすぐに炎天下にさらしていることも事実。「つる」「けいれん」といった反応は体の内側から出されたサインでもある。暑さ対策は不可欠ながら、同時に検証しなければならない事象も出始めている。












